広がりを持たせつつ簡潔にまとめる
前回、新規販売ルートの提案と、新規販売店舗の展開を示しました。ここまでで、とりあえず個人アイデア販売の企画書としての主張すべき基本構成が整いました。

企画書は、ある程度のところでまとめ、その他の可能性および出願書類にはあるが紹介できなかった権利範囲などを全部主張する必要性はありません。それは何故でしょう?

面白がらせて勿体ぶらせるという売り込みの心理学
ひとつには、いくら内容がよくても、それをとめどなく出していたのでは、読み手が疲れてしまうことがあげられます。全体の統一性に欠け、主張したい点がぼけてしまうのです。

読み始めのイメージよりも読み終わりのイメージが強く残るという「人の心理状況」を頭に入れて欲しいのです。

つまり、ダラダラ続けるよりも、連続ドラマのように次回の視聴意欲につなげる手法 - 終わりに広がりや展開の余韻を残した方が効果的だということ。

全部をさらけ出すことを追及するよりも、要所を押さえつつも次なる展開性を持たせるようにした方がいいのではないでしょうか?

自己防衛的要素も兼ねそろえよう!
もう一つの理由として、発明家という個人が売り込むことを前提とした場合、企業対企業的な売り込みとは背景が違うことを認識してもらいたいのです。

つまり、資本的不利にある個人が売り込むのですから、全てをさらけ出すよりも、一部を明かさないことによって自分の陣地を相手に空想させ、同じ交渉という舞台の上に立つのです。そこにさえ立ってしまえば、相手も資本にものを言わせた主張ができなくなってしまうものです。

これらを念頭にいれ、皆さんならどのような締めの文書 (書類)を作るのでしょう?次回はそれを考えてみましょう。