まもなく空飛ぶバス?が走る街を訪ねて (日本・名古屋)

視察日:1999年7月3日

 名古屋の新副都心として整備が進められている大曽根を訪ねてきました。大曽根駅には、地下鉄、名鉄、JRが乗ガイドウェイバスり入れられており、交通の要所となっています。名古屋の繁華街・栄や名古屋駅金山駅(名古屋ボストン美術館があります)に出るのにも非常に便利な立地にあります。現在、大曽根駅を挟んで、西側、東側の両方で再開発が進められています。
 大曽根駅西側には、以前視察レポートでも紹介しました近代的な商店街「オズモール」があります。その隣にあった時代に取り残されたようなレトロな「大曽根アーケード商店街」は、残念なことに、再開発により既に取り壊されて、更地になっていました。今年の梅雨は、梅雨前線が活発で集中豪雨により、山間部、都市部で大きな被害が出ておりますが、現在大曽根駅前では、梅雨、台風などの大雨の時に、雨水を地下に溜める地下調整池の工事が進められています。

 今回は、大曽根駅西側ではなく、名古屋ドームがある東側を重点的に歩いてきました。現在東側では、空飛ぶバス?とも言える「ガイドウェイバス」の工事が進められています。ガイドウェイバスとは、名古屋市が進めている一般道路の上に造ったバス専用の高架道路を走る専用バスのことを差します。一番上の画像が、ガイドウェイバスの高架道路を造っている工事風景を写したものです。写真上に名古屋市の市バスが走り去っていくのが様子が見られますが、このバスが若干改良は加えられますが、高架道路を走ることになります。
 このガイドウェイバスは、大曽根(名古屋市東区)から北東に広がる名古屋市守山区の志段味(詳細的には小幡緑地の先で一般道に下ります)まで運行されます。現在、一般道を市バスが走っていますが、守山区西部の渋滞に悩まされており、公共交通のぜい弱で遅れをとってきただけに、今回のガイド大曽根周辺ウェイバスの大型開発に地元の期待が高まっています。来年度(2000年度)中の開業が予定されています。視察レポートのタイトルは「まもなく空飛ぶバス?が走る・・・」となっていますが、もうしばらくと言ったところでしょうか。上から2番目の画像は、名古屋ドームに向かう交差点から大曽根駅方面を写したものです。ここから先は、まだ支柱だけの工事の状態となっています。

 もう少し具体的にガイドウェイバスを見ていきますと、高いところで地上から16.5メートルある高架道路を走ります。専用バスは、案内輪と呼ばれる側面車輪がつき、案内レールに沿って最高速度60キロで走行し、高架部では運転手は、ハンドルを握る必要がありません。一般道路に下りる際には、案内輪を収納する仕組みとなっています。
 朝のラッシュ時には、1分40秒間隔で運転され、2008年には1日約3万6千人の利用が見込まれています。渋滞に巻き込まれることなく、時刻表どおりに走れるバスとして注目を浴びそうです。

 また、ガイドウェイバスの運行により不動産関連の期待も高まってきています。守山区は、周囲を春日井市、瀬戸市、尾張旭市に囲まれており、3市は名古屋のベッドタウンとして人口が増えてきています。現在、名古屋市郊外では、名東区の藤ケ丘周辺(地下鉄で栄まで約30分)が人気が高いですが、守山区の志段味周辺においても、ガイドウェイバスの運用によりほぼ同じ時間で栄に出られるようになります。21世紀に向かって、守山区志段味地区は、大曽根とともに飛躍的に発展していくことが期待されます。また、守山区は、名古名古屋ドーム屋市と言えども自然が多く残っており、今後より自然との共生の時代を迎えるにあたって、浮上の時を伺っているとも言えます。

 名古屋ドームも近いですから、次いでに名古屋ドーム周りも歩いてきました。上から3番目の画像が、中日ドラゴンズの本拠地の名古屋ドームを写したものです。ドラゴンズは、開幕ラッシュの勢いはさすがに一時期衰えましたが、また立て直しつつあるように思います。個人的には、秋にはうまい(でらうま)ビールを飲みたいものです。

 最後に、バス関連の話題を少し載せておきます。最近、ミニバスが注目を集めていますが、愛知県下でも98年5月から名古屋市交通局が名古屋駅と栄などを結ぶ循環バスが走っており、収支も黒字となっています。また、岡崎市では、道が狭く大型バスが入れない市街地に名鉄がミニバスを投入しています。
 ミニバスというかコミュニティーバスの最初の成功例として、1995年11月から運行を始めた東京都武蔵野市の「ムーバス」が挙げられます。ムーバスは、バス停から離れた“交通過疎地”の住宅地と吉祥寺駅を循環バスで、高齢者を街に呼ぼうと発案されたものです。「街に出たいが自転車が怖い」「歩くと途中で休みたくなる」などを意見を市が検討し、4年間じっくりと練り上げて、運賃100円、200メートル間隔のバス停、15分の運行間隔などの仕組みを作り上げています。 
 また、石川県金沢市では「ふらっとばす」というコミュニティーバスが走っています。戦災を受けなかった金沢市中心部は藩政時代の入り組んだ街路が残っており、路線バスが通れない地区も多く、ミニバスが重宝されています。「ふらっとばす」という名前がなかなか素晴しいと思います。ふらっとばすを利用している60代の女性は、「外出の機会が2日に1回から毎日になった」とおっしゃっており、隠れた街並みの魅力を存分に楽しんでいるのではないかと思います。ハードの整備が、そのままソフト的な楽しみを引き出していくような試みが広がっていって欲しいものです。

By Nagura

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