雪景色の山形市界隈を訪ねて (日本・山形)

視察日:2001年2月1日

 雪景色の山形県山形市(人口:約25万人)界隈を訪ねて参りました。前回は、紅葉鮮やかな山形市を訪ねましたが、今蔵王の樹氷回は一転して雪景色のまた前回とは違った冬の趣きを楽しむことができました。前回の紅葉鮮やかな秋の山形市の視察レポートも併せてご覧いただけましたらと思います。

 名古屋から東海道新幹線、山形新幹線を乗り継いで山形まで行きましたが、名古屋はこの日はまったく雪がなかっただけに、米沢辺りからの山のように積まれた線路脇の雪には圧倒されるものがありました。今年は、例年にも増して、雪が多く、正月過ぎには山形新幹線が雪の影響で運休するニュースが全国ネットでも流れていただけに心配しておりましたが、この日は、遅れることなく時間通りに着くことができました。地元の方も、この時期(訪ねた2月1日時点)にこれだけ雪が積もっていることは珍しく、これから雪の最も多い時期を迎えるだけに、どうなることか心配という声も聞かれました。

 一番上の画像は、蔵王の地蔵山頂駅(標高1,661メートル)を降りたところから、樹氷を写したものです。少しガスっており、見にくいかも知れませんが、木々に雪がついた自然の造形美を堪能していただけるのではないかと思います。この日は、少し風があり、気温はマイナス9度と手がかじかんで大変でした。樹氷そのものを見る目的で頂上までロープウェイでのぼったため、スキーやスノボーをやるような防寒万全ではなく通常の服装にコートを羽織った程度だっただけに、手袋、マフラーもなく少し無謀だったと後になって少し後悔した次第です。しかし、初めてみる樹氷が広がっている世界は、幻想的でした。また、機会があれば、樹氷の中をスキーで滑り抜けたいと思いました。この日も、多くのスキーヤーがいましたがうらやましかった次第です。
 樹氷について、少し説明しますと、海外ではスノーモンスターとして山形駅霞城セントラル知られています。言葉だけみると、樹氷という言葉からは何か幻想的なものが感じられますが、スノーモンスターと英語で呼ばれますと、ユーモラスささえ感じられます。一番上の画像を見て頂きますと、しばらく見ているとモンスターにも見えてくるような感じがいたします。
 樹氷は、アオモリトドマツなど針葉樹の枝や葉に、季節風に運ばれてきた雪雲の中の水滴が凍り付き、雪片が取り込まれてできます。気温や積雪量、風向きなどさまざまな気象条件がそろわないとできないため、この蔵王の樹氷群は、世界的にみても非常に珍しい光景です。雪と氷と風が作る大自然の芸術は、蔵王の中でも、地蔵山の西斜面から苅田岳、屏風岳の西側に広がっています。時期的には、例年12月初旬から氷が付き始め、2月上旬から3月上旬が見頃となります。また、蔵王は、江戸時代には湯治場として賑わい、現在も多くの温泉旅館が軒を連ねており、温泉も兼ね樹氷をご覧に行かれるのもいいと思います。私は、今回残念ながら時間の関係もあり温泉につかることはできませんでした。

 また、今回行った時、山形美術館の企画展でちょうど松本哲男展をやっており覗いてきました。昨年の12月から始まっており、2月4日までとちょうどギリギリ間に合ったという感じで見ることができました。グランドキャニオン、ナイアガラの滝、イグアスの滝などまさに迫力が伝わってくる絵、那須岳、富嶽など雄大な山の絵はじめ、三春滝桜の雄大かつ鮮やかな桜の絵などを堪能することができました。同じ山の絵でも、「静」と「動」の対極の風景が描かれており、奥深さも感じられました。松本哲男氏は、現在山形にある東北芸術工科大学芸術学部の教授でもあります。
 繊細かつ大胆なタッチ・構図に感銘を受霞城セントラル観光案内けるとともに、パンフレットに書かれていた松本哲男氏の絵の描き方のコメントにもなるほどと納得させられる面がありました。少し抜粋しますと「写生する時は、地べたに座ります。地べたに座ることは、視点が地面に近づくことであり、空気の広がりを大きく、宙(そら)の高みを深く感じることでもあります。自分が自然にどっぷり漬かった時から、点になった自分の足下を描き、そこからずーっと頭のてっぺんまで描き、さらに永遠に高く、清く、はるかな宙を描いていきます。」と書かれており、さらに那須岳を描いたところでは、「目をつぶっても“山”が感じ取れた時、はじめて那須岳の絵ができました」とコメントしています。松本哲男氏は、栃木県佐野市生まれの57歳です。まだまだ、これから描かれていく絵にさらなる期待が持てるとともに、また次の機会の展示が楽しみなところです。

 最後に前回の山形の視察レポートでも少し紹介しましたが、2001年1月1日午前零時にグランドオープンしたJR山形駅の西口にそびえ建つ「霞城セントラル」(地上24階、高さ115メートル)を見てきましたので紹介します。上から2番目の画像は、山形駅東口から西方向を望んだものです。画像の中央奥に見える建物が、「霞城セントラル」です。また、上から3番目の画像は、霞城セントラル1階部分にある「山形市観光案内センター」で遊んでいる子供たちを写したものです。1階から5階までが吹き抜け空間になっており、一等地に先程の山形市観光案内センターはじめ、山形県の産業科学館など公共関係の施設が入っています。産業科学館は、2階から4階までの空間をぜいたくに使って、山形の産業、工業が紹介されており、科学の広場では実際に体験できるコーナーもあります。なかなか充実しています。また、上層階には、ワシントンホテルが入っています。
 その他、特徴的な点として、今年(2001年)4月に単位制の霞城学園高校が霞城セントラルに入ります。駅隣接の高校という観点では、ユニークと思います。駅隣接と言えば、百貨店が昔から一般的ですが、現在では、コンビニはじめさまざまな専門店などのショップがしのぎを削っています。学ぶという点では、英語等のスクール的なものは良くみられますが、一般の高校というのは目をひきます。これからの学校立地を考えていく上で、高校に限らず、大学等も駅隣接型が増えていくかも知れません。

 これまで、前回と今回を通して、秋の山形、冬の山形の魅力を伝えて参りましたが、第三弾は、できれば春の山形を訪ねて皆様方にお伝えできたらと考えております。

補足説明:単位制とは、学年ごとに進級の単位が決まってなく、3年間で定められた単位を取得すれば良いというものです。学年ごとの落第がないということです。単位制に対して、学年毎に基準があるのが学年制です。また、1999年に規制緩和され、大学院が都心部の立地の良い駅隣接に進出してきています。2003年には、東京都立大学の大学院が東京都庁の建物の中に入る予定にもなっています。

By Nagura

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