品川駅界隈の再開発&
東海道・品川宿を訪ねて 
(日本・東京)

2004年1月29日

 江戸情緒ただよう宿場町の顔と躍進するビジネス拠点として再開発が進んでいる新たな顔が共存する東京の品品川再開発エリア川駅界隈を訪ねてきました。昨年(2003年)10月1日に東海道新幹線の品川駅が開業し、東京出張の際に既にご利用されていらっしゃる方も多いことと思います。

 東海道新幹線17番目の駅にあたる品川駅は、1997年5月に着工して、昨年10月に開業し、それに伴い大幅なダイヤ改正が行われ“のぞみ”が増発されました。その背景には、空(航空機)との競争でシェアを落としてきた新幹線の巻き返しを図りたいという思惑があります。のぞみの増発により、東京南西部から大阪へ“のぞみ”で出かける場合、従来より片道30分程度の時間短縮になるそうです。上から2番目の画像は、在来線から新幹線の改札に向かうコンコースを写したものです。

 品川駅は、今から130年ほど前に新橋から横浜間に日本初の鉄道が走るのに先立って、試運転のために仮開業した国内最古の駅だそうです。その品川駅が今では、新幹線駅が開業して、ガラス張りで高さ30メートルの吹き抜けを設けるなど「明るい」駅に生まれ変わっています。また、「人にやさしい」を謳っており、案内の文字も通常の駅の1.5倍の大きさで、たいへん見やすくなっています。そして、ビジネスマン、ビジネスウーマンにとって心強いIT(情報化)も完備しています。上から5番目の画像は、駅構内にあるモバイルコーナーを写したものです。サラリーマンらしき方々がパソコンに向かって、メールやデータの送受信されている様子が伺えます。

 東京都心部は、今回紹介している品川駅周辺再開発以外に、大型品川新駅コンコース再開発が目白押しで、これまで、視察レポートでも、新・丸ビル六本木ヒルズ、汐留シオサイド、LaQua(ラクーア)など紹介してきておりますので、合わせてご覧頂けましたらと思います。

 それでは、今回、再開発された品川エリアを紹介していきます。再開発されたところは、以前は、車両基地として利用されていた東側です。品川駅西口の高輪口は、ご存知の方も多いと思いますが、高輪プリンスホテル、新高輪プリンスホテル、品川プリンスホテル、ホテルパシフィック東京など一流ホテルが立ち並び、宿泊・食事からエンターテイメントまで多彩な顔を持っています。そして、今回の再開発地区の東側は、新幹線側に位置し、東口の港南口を出た北側に広がっています。大きく配置を捉えますと「品川インターシティ」「品川グランドコモンズ」をはじめとする高層ビル群の間に、「品川セントラルガーデン」の庭園が広がっています。

 一番上の画像が、両ビル群に挟まれた中庭「品川セントラルガーデン」を写したものです。画像の右手が「品川インターシティ」で、左手が「品川グランドコモンズ」です。「品川セントラルガーデン」は、画像からもお分かり頂けると思いますが、本当に広く、幅約45メートル、長さ約400メートル、面積約200ヘクタールの広大な歩行者大空間になっています。この400メートルという長さは、以前ここが車両基地だった面影を残しているとも言えます。また、視察した日は、ちょうどNHKのBSで放映される「おーい、ニッポン〜今日はとこと東海道品川宿商店街ん東京都」の前日で、庭園内に舞台の準備がされていました。おーい、ニッポンは、全国47都道府県をまわっており、東京が最後ということで、2日にわたって放映されましたので、ご覧になった方もいらっしゃることと思います。

 中庭の両側の高層ビルには、ソニー、キャノン、三菱商事、三菱自動車、三菱重工、大東建託など入っており、一大ビジネスゾーンを形成しており、さまざまな飲食店、ショップも数多く入っています。ちょうど視察途中で昼休みにかかり、各お店は、観光客とビジネスマン、ビジネスウーマンたちでごった返していました。中庭の「品川セントラルガーデン」で、お弁当など昼食を食べている人たちも多かったです。

 今回の視察では、上記で紹介しました高層ビルが立ち並ぶ品川駅東口地区開発とともに、そこから少し歩いたところにある北品川駅界隈の旧東海道筋の昔ながらの商店街も歩いてきました。上から3番目の画像が、江戸時代に弥次さん喜多さんも歩いた旧東海道を写したものです。画像から商店街を行き交う人と自動車が見られますが、この道幅は、江戸時代から同じ幅ということです。この辺りは、江戸時代、宿場が広がっており、江戸の日本橋から始まる東海道五十三次の一番目の宿場として賑わっていたところです。江戸の当時は、ここ品川宿には、約1600軒の家々があり、約7000人が住んでおり、当時から活気がある地でした。この商店街(旧東海道)の品川の運河(東京湾へ)通りには、名所、旧跡などが点在しています。ゆっくり散策するにはもってこいです。

 また、安藤広重の東海道五十三次の品川宿の絵はじめ、数々の浮世絵の品川の絵は、海が広がっている様子が見られ、江戸時代は、この辺りから海が広がっていたことが伺えます。今でも、海の近さを伺わせる漁師町だった面影も残っています。上から4番目の画像は、運河に浮かぶ釣り船、屋形舟を写したものです。ここは、釣り人や夏場には納涼を楽しむ人たちで賑わい、さらに品川宿の雰囲気を再現する「しながわ宿場まつり」、屋形舟に乗りながら落語などの伝統芸能を楽しむ「風流屋形舟ライブ」など、江戸情緒を本格的に味わえる催しなども行われています。

 最後に最新情報を記載いたします。品川宿の旧東海道沿いにある「新宿(しんしゅく)お休み処」内に2004年2月11日に駄菓子屋「またあした」がオープンしました。「新宿(しんしゅく)お休み処」は、平成7年にオープンして以来、まちの情報センターの役割を持つ無料休憩所(無人)として多くの方々に利用され、この度、休憩スペースに新たに駄菓子屋スペースを設けリニューアルオープンされました。地元の子どもたちが楽しく交流できる場となり、また旧東海道の散策でまちを訪れるお客様に下町らしい風情とお買い物を楽しんで頂ける場にもなっています。

 これまでは無人の休憩所でしたが、リニューアル品川駅モバイルコーナーオープンして、“駄菓子屋のおばさん”として佐藤成子(しげこ)さんが店番をしています。佐藤さんは地元の商店街で長く商売をしてこられた方です。「子どもは社会のあずかりもの。この駄菓子屋が子どもたちにとっていい社交場になればうれしいです」と佐藤さんは、店に集まる子どもたちに温かい眼差しを向けていらっしゃるようです。

 お休み処 駄菓子屋は、年中無休で10時から17時(閉店時間は日によって多少前後する場合があります)で、北品川駅から徒歩約5分の旧東海道沿いの品海公園前にあります。駄菓子はじめ、オリジナル「まち歩きマップ」の配布、しながわ観光協会オリジナル・品川キティなど「しながわ名物」の販売、昔の品川宿の様子がわかるセピア色の写真の展示などされています。

 新しいものと古き良き時代の面影を残す品川界隈を皆さんも訪ねてみてはいかがでしょうか。そして、リニューアルされた「新宿(しんしゅく)お休み処」の駄菓子屋を訪ね、駄菓子屋のおばちゃんの佐藤さんと品川の話題で花を咲かせてきてはいかがでしょうか。

(「新宿(しんしゅく)お休み処」の駄菓子屋の情報は、旧東海道品川宿周辺まちづくり協議会のホームページより抜粋しています)

By Nagura

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