フィナーレの佐久間レールパークを訪ねて(日本・静岡)

視察日:2009年4月18日

 飯田線の中部天竜駅(静岡県浜松市天竜区)構内にある佐久間レールパークを訪ねてきました。飯田線は、愛知県豊橋市の豊橋佐久間レールパーク1駅と長野県上伊那郡辰野町の辰野駅を結ぶ195.7キロメートル(94駅)のJR東海の長大なローカル鉄道です。沿線には、豊川稲荷、湯谷温泉、愛知県民の森、天竜峡、元善光寺、駒ヶ岳、高遠城址など観光名所がいたるところに点在しています。

 そして、今回訪ねた中部天竜駅からは天竜川と平行して走り、中央アルプスの麓を走る飯田線は車窓がとても美しく多くの人々に愛されている路線です。私も学生時代に、長野へ旅行に行った際に、行きは、名古屋から中央線で特急で行きましたが、帰りは、飯田線で普通の鈍行でのんびり豊橋経由で帰ってきたことがあります。現在は、辰野から豊橋までの直通の普通はありませんが、当時はあり、延々と6時間余り乗ったことが記憶に残っています。

 鉄道絡みで、少し飯田線の紹介をしましたが、今回、訪ねてきました「佐久間レールパーク」は、鉄道車両博物館で、1991年に旧中部天竜機関区の跡地を利用して開設したものです。一番上の画像は、中部天竜駅の佐久間レールパークに訪れる人たちを写したものです。駅に隣接しているだけあり、乗車券を持っていれば入場無料です。車で来た方もそれほど高くなく、大人140円、子供70円です。

 一番上の画像上に、少し見にくいかも知れませんが、「佐久間レールパーク18年間ありがとうございました」という看板が掲げられています。佐久間レ手打ちそば処いどばたールパークは、フィナーレを迎えており、2009年11月1日に閉園します。鉄道車両博物館そのものがなくなるわけではなくて、移転して2011年春に名古屋港の金城ふ頭に「JR東海博物館(仮称)」として生まれ変わることになっています。しかし、佐久間レールパークとしては閉園になるということもあって、多くの人が訪れていました。

 ちなみにJR東海博物館(仮称)は、総工費約55億円かけて建設し、東海道新幹線の歴代車両など35両を展示する予定で、初代新幹線「0系」から超電導リニアモーターカーの実験車両まで鉄道の過去、現在、未来がわかる施設になるようです。

 それでは、フィナーレを迎える佐久間レールパークをみていきます。佐久間レールパークは、主にJR東海エリアで活躍した電気機関車や気動車。寝台車など車両16両のほか、運転シミュレーター、鉄道模型ジオラマ、車両の歴史を紹介する写真パネルなどを展示しています。1991年4月にオープンして、2008年12月末までに来園者は69万2千人に上っています。

 上から3番目の画像は、屋外の展示スペースを写したもので、新幹線から電気機関車などご覧いただけます。展示スペースは約4,000平方メートルで、16両の車両がところ狭しと置かれていました。実際に、中に入れる車両もあり、昔懐かしい床が木であったり、木枠の窓や丸い電球の灯り、網棚の部分が紐の網目であったり、タイムスリップしたような気分になります佐久間レールパーク2。画像上で見える「夢の超特急」と言われた0系の新幹線は、ちょうど画像上でみえる程度の運転台部分だけの展示です。実際に運転台に座って、新幹線の運転士気分を味わうこともできます。

 上から4番目の画像は、鉄道模型ジオラマを写したものです。たいへん忠実にできており、見ているだけでもわくわくした気分になります。鉄道模型は、山間を抜け、トンネルをくぐったら次の駅で一時停車もします。全長120メートルのレール上を疾走する鉄道模型は臨場感たっぷりです。子どもから大人まで夢中になって見ている様子が伺えました。

 上から5番目の画像は、「プラレールジオラマ」と「あそべるプラレール広場」を写したものです。多くの親子連れが遊んでいる風景がご覧頂けることと思います。また、ここのプラレールは、日本最大級の広さだそうです。その他、体験コーナーとしては、運転シミュレーターがあり、ハンドル操作だけでスピードのアップ、ダウンも自由自在にできます。シミュレーターの画面には、飯田線の風景が広がっており、しばし運転士気分を体感することができます。

 また、ビデオイメージでは、白煙を上げ、汽笛を上げながら力強く駆け抜けていく機関車を見ることができます。昔活躍したデゴイチの愛称で有名なD51型蒸気機関車をはじめ、当時の町や人々の暮らしぶりを見ることができます。D51は、佐久間レールパーク3実際に木曽福島あたりで中央線を走っている姿を見た記憶が残っています。D51型蒸気機関車は、主に貨物輸送のために用いられ、太平洋戦争中に大量生産されたこともあって、その所属車両は総数1,155両に達しており、ディーゼル機関車や電気機関車などを含めた日本の機関車1形式の車両では最大を記録しています。そのこともあり、廃車後に、全国各地の鉄道保存展示施設、博物館、公共施設、学校、公園などで静態保存されています。皆さんのお近くでもデゴイチを見られることと思います。

 上から2番目の画像は、昼に食べた商店街の中にあるそば処「いどばた」を写したものです。中部天竜駅から歩いて10分ほどのところにあり、佐久間レールパークとともにまちを散策するのにちょうどいい距離です。そば処「いどばた」は、佐久間病院の近くにあります。郵便局や交番、お店などがあるメインの通り沿いです。

 そば処「いどばた」は、NPO法人「がんばらまいか佐久間」の女性活動委員会が営んでいます。手打ち蕎麦、揚げ立てのてんぷらはじめ、煮豆やサラダなどの総菜なども10品目余り並んでいました。元気な女性たちがお店を切り盛りしており、手打ちそばを食べてきましたが、美味しかったです。病院に近いこともあり、病院帰りのお年寄りが食品保存容器持参で訪れて、総菜を買っていくそうです。

 NPO法人「がんばらまいか佐久間」は、浜松市天竜区佐久間町の住民が一致団結して厳しい自然条件に立ち向かい、地域の振興佐久間レールパーク4と相互扶助の精神に基づき、元気で明るく活力に満ちた住みよいまちづくりを推進していくためのまちづくり全般に関する事業を行っています。活動する住民に対しては、生きがいの場を提供するとともに、すべての住民が手を携えることにより、豊かで安心して暮らすことのできる新たなまちづくりのための基本システムとして寄与することを目的としています。

 あと近くの見どころとして、佐久間ダムがあります。急流で知られる天竜川を巨大なエネルギーに変えた佐久間ダムは、わずか3年4カ月という驚異的なスピードで昭和31年に完成しました。また、湖畔には体験型テーマ館の佐久間電力館があり、水力発電の仕組みと役割をわかりやすく紹介しています。

 佐久間ダム周辺は天竜奥三河国定公園に指定されており、佐久間ダムの巨大なダムの人工美に加え、春の新緑、夏の山百合、秋の紅葉が佐久間湖面に映え、四季を通して見事な景観をつくり出しています。また、毎年10月の最終日曜日には「佐久間ダム祭り」が開催され、ちょうど紅葉の頃でもあり景色も良く見頃でもあります。佐久間ダム祭りでは、ダム湖で竜神の舞の演舞が行われ、ダム堤内に入ることもできます。

 皆さんも機会がございましたら、フィナーレを迎えている「佐久間レールパーク」を訪ねてみられてはいかがでしょうか。合わせて、そば処「いどばた」、佐久間ダムなど近隣観光もされたらと思います。

By Nagura

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