オズモール・大曽根商店街 (日本・名古屋)

視察日:1998年3月21日

 三角屋根の商店が立ち並ぶオズ(OZ)モール・大曽根商店街は、平成元年(1989年)9月に新しく再生されました。かれこれもう9年近く経とうとしています。当時は、従来の全蓋アーケードを撤去し、新たにオープンショッピングモールに生まれ変わったことに加え、一斉にすべてを壊し、オズモールイメージ建築協定に基づいた三角を取り入れた統一感のある建物にすべて建て替えたことは、全国的なニュースにも取り上げられ、数多くの方々が視察に訪れました。
 今回、オズモールのメインストリートを歩きましたが、誕生して9年近く経っているのにも関わらず、いっこうに古さは感じられませんでした。逆に新鮮ささえ感じられました。色々なオブジェ、それぞれの名称がついたメインストリート、ポケットパーク、ベンチ、モニュメントなど数多く施されており、ゆったり散策できる空間が広がっています。現在においても、全国的にも珍しいショッピングモールのひとつであると言えます。
 しかしながら、買い物客は、まばらで行き交う人も少なかったです。お店の中にはお客さんが入っているところもありましたが、ここに来る前に名駅周辺を見ていただけに、そのギャップが大きく感じられました。この日は、祝日だったので、近隣商店街として平日の方がお客さんが多いと思われますので、平日の様子を見ないことには、何とも言えませんが・・・。オズモールイメージ
 通りを歩いていて、外で遊んでいる子供たちが多かったことには、何かホッとさせられました。子供たちにとっては、車両が入ってこないここオズモールは、かっこうの遊び場でしょう。また、近くの広場では、ミニ四駆の特設のレース場が作られており、20人くらいの子供たちが夢中になって遊んでいました。子供たちに優しい「オズモール」といったところでしょうか。

 大曽根は、名古屋市の東北部に位置し、歴史は古く江戸時代は、尾張徳川家の下屋敷に近く、名古屋の北の玄関口の街道筋を中心に宿場町、問屋町として栄えてきました。
 さてここで質問です。大曽根は名古屋市の何区にあるでしょうか。正確に答えられる人は少ないのではないかと思います。私もいままで知りませんでした。答えは、北区と東区の両方に存在します。ちなみに地下鉄の大曽根駅は北区に位置し、JRの大曽根駅は東区に位置します。

 また、ちょうど1年を迎えようとしている名古屋ドームは、大曽根駅から歩いて15分のところにあります。しかし、ここオズモールとは、駅を挟んで反対方向にあり、ドームによる相乗効果は、あまり得られていないのではないかと思われます。
 福岡にある衰退傾向にあった川端商店街は、商業複合施設「キャナルシティ博多」のオープンによる集客効果により、活気が戻ってきました。これは、中州からキャナルシティへの通り道になったことにより、通り客が途中でお金を落としていくことが起爆剤となり、独自のイベントを行うなど相乗効果となっております。
 オズモールは、ドーム効果による直接的な効果が得られないにしても、大曽根は交通拠点として非常に便利な場所です。地下鉄、名鉄、JR、市バスに加え、新交通システム「ガイドウェーバス」の建設も進められています。
 着実に箱(ハード:地盤)は出来つつあり、後はその箱に、どんな面白いユニーク(ソフト)なものを入れるかがを待たれてオズモールイメージいるようです。

 オズモールから大曽根駅に向かう間に、時代から取り残されたような「大曽根アーケード商店街」(左の画像)があります。ここは、隣のオズモールとは対照的な景観であり、以前からなかなか再開発が進まない地区でもあります。アーケードの入り口の看板は剥げており、中に入るのもためらわれるような雰囲気ですが、歩いてみますと昭和初期からのアーケード街だけあり、人情味あふれる雰囲気というか何か落ち着く、居心地のよい感じがしました。立ち退いている店舗も多くありますが、しっかりがんばっているお店も存在しています。横浜にあるラーメン博物館の中にある昭和30年代頃を再現している風景の中を歩いているような感じさえしました。
 まったくモダンな建物の「オズモール」と時代が止まったようなレトロな雰囲気の「大曽根アーケード商店街」、問題視されている商店街ですが、何かいい活用の仕方があるのではないかとふと思いました。一度壊してしまえば、もうその商店街がもっていた雰囲気というか空気は二度と戻ってきませんから・・・。
 話が少しそれますが、名古屋には他の地域から見て変わった食べ物(地元では普通なのですが)が多く存在します。例えば、みそかつ、みそ煮込み、天むすをはじめ、名古屋では20年以上のロングヒットとなっているロールパンにマーガリンとあんこを挟んだ菓子パン(敷島のサンドロール小倉&ネオ)、珈琲ぜんざい(コーヒーにぜんざいを入れたもの)など、一見どうみても合わないようなものを組み合わせて、これはうまいというものに仕上げています。
 その名古屋ならではの絶妙な一体感を生み出す組み合わせのうまい得意業を生かして、「オズモール」と「大曽根アーケード商店街」を何とか名古屋ならではのうまい味付けができないものかと今回歩いてみて感じた次第です。
 まあ、何はともあれ、大曽根界隈は、今まさに変貌の時を迎えようとしています。栄、名駅に次ぐ、繁華街になることも夢ではありません。

By Nagura

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