モール・オブ・アメリカ(アメリカ・ミネソタ州ミネアポリス)

視察日:1997年9月29日

 モール・オブ・アメリカ(MOA)は、アメリカ中西部のミネアポリス(人口36万人程)に1992年にオープンしたアメリカ最大級(敷地面積315,655F、延床面積387,240F、駐車台数12,750台)のショッピングモールです。モール中央にはテーマパークのエンターテイメントがあり、メリーゴーランド、ジェットコースモールオブアメリカ イメージター、観覧車などの遊具とフードコートが広がっています。要するに遊園地です。それもすべて屋根がある屋内で、雪が積もる冬には特に威力を発揮します。夜も9時半(飲食など一部午前1時)までやっており年中楽しめるところです。ノースウエスト航空のハブ空港になっているミネアポリス空港が近くにあり、飛行機を使ってモール・オブ・アメリカに訪れる人も数多くいます。年間4,000万人以上の人が訪れるというから驚きです。そのうち3割以上が旅行者が占めています。

 レイアウトは、大変わかりやすく、初めての人でも迷うことはありません。簡単に言えば、中央の遊園地を真四角に囲むように3層(一部4層)の建物が建っています。ですから、どこからでも中央の遊園地を望むことができます。一番眺めが良いポイントは、南側の4階のシネマのあるところで、全貌が一望できます。真四角の各角に核テナントのノードストローム、メーシーズ、ブルーミングデール、シアーズの4つが入っており、そして、それぞれを結ぶモールにはギャップ、エディーバウアーなど583の専門店が入っています。核テナントを結ぶ4つのモールもそれぞれ異なっモールオブアメリカ イメージた雰囲気づくりがされています。

 本当にやることが壮大です。ここは、ショッピングモールというより、ミニラスベガスのような雰囲気で、楽しむ場所といった感じです。遊びついでにショッピングをしていく人が多いため、一人当たりの滞在時間が非常に長いのも特徴です。モール・オブ・アメリカは、「時間を売る」という発想で成り立っているように思われます。

 また、どうしてこれだけの広大の敷地が確保できたかといいますと、ここは元総合スタジアムがあった場所だったのです。その総合スタジアムがダウンタウンに移転した跡地の再開発としてモール・オブ・アメリカが計画モールオブアメリカ イメージされたのです。その時の開発コンセプトが「広範囲な顧客サービスと便利性、家族ぐるみで楽しめるように計画されたワンストップ・デスティネーション」です。訪れて見て、まさにコンセプト通り実現されているのが感じられます。

 モール・オブ・アメリカをつくるに当たっては、こんな大きな施設を作っても成り立たないのではないかなどいろいろ批判の声もあったそうです。しかし、それでも作ってしまったのがすごいです。先見の明があったことと融資元の勇気ある決断でしょう。今、繁盛している集客がいいところは、どこも「エンターテイメント」という面を持っています。アメリカでも日本でもそうですが、消費者は買わなければいけないものがあるから店に行くというより、何かおもしろいもの、楽しいことがないかなという感覚で出かけているように思います。お祭りに行くような感覚です。そうなるとより一層「エンターテイメント」が重要となってきます。楽しませる雰囲気づくりができるかどうかが、今後の商売の決め手となってくることでしょう。

 また、今回のアメリカ視察全体を通してのコラム「'97アメリカ流通業視察を終えて」も合わせてご覧いただければと思います。

By Nagura

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