イングリッシュガーデン・名鉄百貨店 (日本・名古屋)

視察日:1998年3月21日

 名古屋駅にある名鉄百貨店は、1998年3月18日にリニューアルオープンしました。大きなリニューアル内容は、本館屋上に、百貨店では中部地区初となるイングリッシュガーデンの設置、セブン館と合わせて40を超える新ブガーデンイメージランドの投入などです。本館1階には国内百貨店最大級の広さ(約330F)を持つ「ルイ・ヴィトン」が誕生するなど若い女性に照準を合わせ、イメージの一新を狙っているようです。売り上げの2割を占める食品部門を縮小するなど思いきった商品構成の変化が見られました。
 すぐ隣の近鉄百貨店も、ちょうど1週間前の3月11日に全面改装し、「近鉄パッセ」の愛称でリニューアルオープンしました。ここも約6割を新店舗にして、主に10代女性向きの店舗に生まれ変わっています。
 また、その1週間ほど前の3月5日には、名古屋駅北側にある松坂屋名古屋駅店も、全面改装し、これまでフロア面積の半分にも満たなかった婦人関連の売り場を約7割にまで引き上げました。
 今まさに名古屋駅周辺の百貨店は、全面改装ラッシュ花盛りといったところです。より明確な顧客層の絞り込み、個性の打ち出しが図られつつあります。この全面改装ラッシュの背景には、2年後の2000年春開業予定の「ガーデンイメージジェイアール名古屋高島屋」の進出があります。「ジェイアール名古屋高島屋」が入るJRセントラルタワーズは、名鉄百貨店屋上のイングリッシュガーデンからも隣に見上げるほど、今の段階(工事中)でも高くそびえたっていました。

 前置きが長くなってしまいましたが、今回はこのイングリッシュガーデンを主に見てきました。
 エスカレーターを使って、屋上まで上がってきたのですが、祝日ということもあり、各フロアは人人人でごった返していました。
 屋上にあるイングリッシュガーデンは、英国のガーデンデザイナー(ジョン・メイスンウォーリー氏)による本格的なイングリッシュガーデンのマイフェアガーデン、オープンテラスのガーデンカフェ、ガーデニングのグッズショップの3つから成っています。
 行った日は、天候的には晴れたり曇ったりという感じでしたが、それほど寒くもなく、屋上のイングリッシュガーデンで買い物しながら、オープンテラスでちょっと休むというのには快適な日だったように思います。そのためもありガーデンカフェは、待っている人がいるほど込み合っていました。ちなみに中央の写真は、グッズショップの中にあり、花びらなどをアレンジして配置しオリジナルのペンダントなどをつくるコーナーです。この光景は、花のテーマパークのデンパーク(愛知県安城市)でも見られました。花びらは息で吹きとんでガーデンイメージしまいますので、息を止めながらやるのがコツのようです。
 イングリッシュガーデンを見た全体的な感想は、もう少し広さ的に余裕があればと思った次第です。中部地区初となるイングリッシュガーデンの設置という記事を見て行ったので、イメージが先行してしまい予想していたよりこじんまりと感じました。屋上ということもありこれ以上広げようはないのですが、現状でトータルで600坪ほどの広さがあります。
 屋上全面をガーデニング関係に使っているということを考えれば、思いきった使い方とも言えます。雰囲気的には、板張りの床で、足にも優しく、水辺があったり、いろいろな植物が植えられてあったりと、散策するのには気分はいいです。個人的には、デザイン的に平面的な連続なので、もう少し立体的な起伏などがあるといいのではと思いましたが・・・。でも日本庭園とは違う、自分でも気軽に出来るのではないかというこの自然さが、イングリッシュガーデンの良さとも言えます。
 屋上の広さの話に少し戻りますが、昔子供の頃、ここ名鉄百貨店の屋上に来た時はものすごく広く感じたものです。その頃は、ゴーカート、ゲームなどの遊具、ペットショップ、焼そば、かき氷などの店というかワゴンがあったように思います。また観覧車があったりとどこの百貨店の屋上も同じだったように思います。
 この広さの感覚の違いは、大人と子供の違いと一言で言ってしまえば終わってしまいますが、視点の高さの違いの他にも、好奇心とか冒険心とか心情的な面の違いもあることと思います。失われているというか遠い記憶の向こうに忘れ去られてきたものがあるのでしょう。
 また、皆様方の中にも、子供のころ、釣りとか遊んだりした川など、その当時はものすごく広く感じた川が、今見ると小川のような用水路のように小さく見えてしまうと感じられることもあるのではないでしょうか。

 今回、名古屋駅周辺の改装ラッシュを見てきましたが、2000年春オープンの「ジェイアール名古屋高島屋」の他にも気になるデータが出てきていることも拍車をかけています。
 それは、年々名古屋市の商圏が縮小しているというデータです。郊外への大型店の進出ラッシュに伴い、名古屋市周辺の買い物客が、栄や名古屋駅などの中心部の商業施設での買い物を避けて、郊外店で済ませているという実態です。ちなみに97年の消費者動向調査によると、3年前の調査と比較し、犬山市、半田市、大口町などが商圏から離脱し、瀬戸市、日進市、東海市など吸引力が著しく低下し、新たに商圏に入ったのは南知多町だけというデータが出ています。

 これからが本当の生き残りをかけた戦いとなっていくことでしょう。百貨店の高島屋の進出、スーパーのイトーヨーカ堂の出店ラッシュなど、この地方は変わりつつあります。いままであまり大きな変化がなかった名古屋圏だけに、今後の動向は注目して見ていきたいものです。
 その他、愛知県という県民性がどう反映するかがポイントともなります。地元を大切にする土地柄のため、百貨店の松坂屋、スーパーのユニーは絶大的な後押しを持続できるかどうかが今後を占うキーポイントともいえます。
 名古屋の方を尋ねるのには、やはり松坂屋の包装紙というのは、喜ばれるものです。

By Nagura

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