一日で世界旅行が楽しめる
リトルワールドを訪ねて 
(日本・愛知&岐阜)

2003年6月28日

 愛知県犬山市と岐阜県可児市にまたがる緑ゆたかな丘陵の中にある野外民俗博物館・リトルワールドを訪ねて参りました。スペインサーカス風景リトルワールドは、123平方メートルの敷地を有し、世界で初めての野外民俗博物館として昭和58年3月に開館しました。当日は小雨の降るなかでしたが、家族連れ、外国人の方のグループ、女性のグループなどでけっこう賑わっていました。

 リトルワールドには、世界各地から集めた4万点の民族資料と22カ国、33施設の野外展示家屋があります。まさに、生きた博物館として、世界の生活や文化に手軽に触れることができ、そして、学ぶことができる施設です。本館にある展示室も見てきましたが、よくこれだけ集めたものだなあと感心いたしました。

 その本館の展示室は、人類の進化、技術、言語、社会、価値の5つのテーマに基づき、豊富な民族資料の中から約6千点を常設展示し、最新の展示施設を駆使して、世界の人々の暮らしをわかりやすく紹介しています。そして、リトルワールドの目玉というか一番の売りが“野外展示”です。野外展示は、1周2.5キロメートルの周遊路に沿って、世界の民家を移築・復元し、暮らしぶりを再現して展示しています。22カ国、33施設がそれぞれの文化を伝えています。各民家では、世界の民族芸能や伝統工芸の実演、民族衣装の試着、さらに、世界の民芸品、エスニック料理などが楽しめます。

 リトルワールド館内においてあるマップには“見て、食べて、体験するパスポートのいらない一日世界旅行をお楽しみください”と書かれています。おインドネシア・バリ島貴族の家およそ、ぐるっと一周する所要時間は、2時間ほどですので、2時間で世界旅行が楽しめると言えます。今回、リトルワールドへは仲間たちと行き、我々のグループは、ドイツのバイエルン州の村の民家で、2時間以上、生ビールにソーセージなどで盛り上がってしまい、朝10時から夕方近くまでおりました。上から3番目の画像が、そのドイツのバイエルン州の村の民家を写したものです。小雨が降ったり止んだりの天候で、画像の中央あたりにパラソルが小さく見えると思いますが、天候が良ければ、屋外でビールが楽しめます。

 それでは、どのような世界旅行が楽しめるのか、ざっと国名を挙げていきます。まず、日本では、北海道アイヌの家、沖縄県石垣島の家、山形県月山山麓の家などあり、国外では、先ほどのドイツ・バイエルン州の村、フランス・アルザス地方の家、イタリア・アルベロベッロの家、インドネシア・バリ島貴族の家、台湾農家、韓国・旧地主の家、北アメリカ・平原インディアンのテント、ポリネシア・西サモアの家、タイ・ランナータイの家、西アフリカ・カッセーナ族の家、南アフリカ・ンデベレ族の家、タンザニア・ニュキュウザ族の家、中国・モンゴル族のテント、ペルー・アシエンダ領主の家、アラスカ・トリンギット族の家、シリア・ベドウィン族のテントなどがあります。上から2番目の画像は、インドネシア・バリ島貴族の家を写したものです。また、上から4番目の画像は、国内ですが沖縄県石垣島の家を写したものです。

 リトルワールドは、今年、開館2ドイツ・バイエルン州の村0周年を迎え、スペシャル謝恩サービスとして、2003年12月まで毎月20日は入館料金が半額になります。通常料金は、大人・大学生が1,600円、シルバー(65歳以上)が1,200円、高校生・留学生が1,000円、小・中学生が600円、幼児(3歳以上)が300円となっています。また、リトルワールドは、愛犬家にうれしいサービスとして、愛犬と一緒に入館して、愛犬と世界一周が楽しめます。園内で、犬を連れた方ともすれ違いました。

 その他、ユニークなサービスとして、園内にあるアフリカサファリプラザでは、「ワニ肉のステーキ」をはじめ、数々のワニ料理がそろっています。そのワニ料理を食べますと、“ワニ料理を食べた証明書”がもらえます。今回、私はドイツ村で、ビール&ソーセージで食べてませんが、ワニの肉は、アメリカ、アジアでもよく食べられているらしく、鶏肉に似てくせが無く、柔らかくヘルシーということです。また、先ほどのドイツ・バイエルン州の村には、そびえたつ高い尖塔が印象的な聖ゲオルグ礼拝堂があり、ここで結婚式を挙げることもできます。子どもたち向けには、韓国の家と山形の家で、芋掘り体験が9月上旬から中旬にかけて行われます。韓国の家で270株、山形の家で130株あり、ザックザック掘れるそうです。園児や小学生たちがクラス単位で体験しに来るそうです。

 一番上の画像は、野外ホールで行われていたスペインサーカスの様子を写したものです。この野外ホールでは、サーカスはじめ、民族舞踊、民族音沖縄・石垣島の家楽などバラエティに富んだ世界のさまざまな芸能が行われます。行った時にやっていたのが、“太陽と情熱の国からのエンターテイメント”スペインサーカスです。平日は、1日2回、祝祭日は1日3回公演されます。公演は、1回あたり30分ほどで私も見てきましたが、なかなか見ごたえがありました。主な演目として、空中に吊り下げられたリングの中で、華麗で柔軟なアクロバットの「空中リング」、「フラメンコ&綱渡り」、円筒上の不安定に揺れるボードの上で絶妙なバランス芸をする「ローラーバランス」、サッカーボールやクラブなどを使った「ジャグリング」、ホラと呼ばれる特殊な道具で床を打楽器のように打ち鳴らすアルゼンチンの民族芸能「ガウチョ」などです。

 最後に、体験するというキーワードを紹介して締めたいと思います。世界の文化を体験する体験学習として「アメリカインディアンの砂絵」「フランスのパン飾りパタセル」「中国の切り絵チェンシィ」「インドネシアのろうけつ染め」などあります。ちなみに、アメリカインディアンの砂絵は、色のついた砂で描く素朴な絵で、現地では家に病人が出たり災いがあったときにこれを描いて祈るそうです。フランスのパン飾りパタセルは、パン生地を使った飾り物で、思い思いに形を作り、ホットプレートで焼けば出来上がります。

 また、リトルワールドの中で、デーキャンプを楽しむこともできます。それも、手ぶらで来て、世界を舞台に自然のなかで楽しめます。全天候型のデーキャンプ場には、かまどや水場などの整備はもちろん、なべ、皿などの道具類も完備されており、食材もすべて用意されています。メニューは、キャンプ定番のカレーライスやバーベキューはじめ、リトルワールドならではの、韓国メニュー、イタリアンメニュー、スペインメニューなどもそろっています。

 リトルワールドは開館して20年経ちますが、観光資源という枠を通り越して、貴重な文化資産となりつつあると感じました。来場者も以前ほどの勢いはないようですが、もう一度、この価値というか資産を我々が見つめ直す時がきているのだろうと思います。“見て、食べて、体験する”を謳い文句にしており、身近に世界を感じてもらい親しんでもらうという観点では良いと思いますが、これだけの素晴らしい資産があるのだから、もう少し文化レベルを高くおいた視点での打ち出し方もこれから必要になってくるのだろうと思います。

 この近くには、もう一つ、貴重な資産と言える明治時代の建物を移築するなどして集めた「明治村」があります。一日では無理かも知れませんが、明治村とリトルワールドを併せて、行かれますと、日本および世界の文化・歴史によりいっそう触れることができます。一度行かれてはいかがでしょうか。

By Nagura

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