京都市繁華街商店街(四条・錦市場) (日本・京都)

視察日:1998年9月4日

 平安時代、四条通りは「四条大路」と呼ばれ、京都の華やかさと賑わいの中心地として栄えておりました。そして、12京都市繁華街イメージ00年経った現在も、東山や鴨川の自然を背景にして京都の繁華街として賑わいを見せています。

 行った日は、金曜日の夕方ということもあり、けっこう人が出ており賑わっていました。しかし、昨年新京都駅ビルが開業してからは、京都駅の方へも人が流れているようです。
 京都駅から四条通りの繁華街までは距離にして2キロほどで、名古屋で言えば、名古屋駅と繁華街・栄くらいの位置関係です。
 新京都駅は、1997年9月11日に開業し、まもなく1年を迎えようとしています。駅機能のほか商業施設、劇場などの複合施設であり、一番の集客となっているのがジェイアール京都伊勢丹です。新京都駅ビルの初年度の利用者は当初予想を20%以上を上回る3,600万人に達する見込みです。そして、ジェイアール京都伊勢丹の売上高は当初予想を50%も上回る480億円に達する見込みです。来店者の分析結果を見ますと、通常の商圏限度である3次商圏(半径20キロ)までの顧客の割合は全体の60%にとどまっており、残り40%は3次商圏以遠からの顧客となっています。JR京都駅のこの1年の近距離切符販売額が前年同期比で54%もアップしており、大阪、神戸辺りからも集客しているのが伺えます。壮大な吹き抜け空間、スペイン広場を思わせるような大階段などもの珍しさもあって、新名所にはなったものの本当の実力が試されるのは、これからの2年目以降でしょう。周りとのバランスと近郊客の京都市民の取り込みをより一層図っていくことが必要と思われます。

 話を本題の四条通りに戻しますと、四条通りには、大丸、高島屋、阪急、藤井大丸などの百貨店を初め、ジュンク堂書店、飲食店など数多くの店舗が並んでいます。そして、四条通り周辺をいくつもの商店街が網の目のようにあります。京都市繁華街イメージ
 上の写真は、四条通りより1本北筋にある錦小路通の両側に店舗が軒を連ねている長年、京の台所と親しまれている錦市場商店街です。大丸百貨店の北側の出入り口辺りから錦天満宮にかけ、約400メートルに渡って店舗が集まっています。古来から錦小路通は、清冷な地下水が湧き出ており、魚鳥の市場として都の食を商い、現在に至るまで、毎日家庭で食べる食材から京料理の食材まで提供しています。実際に歩いて見ますと、青果、果実、鮮魚、川魚、惣菜、漬物、蒲鉾、えび、乾物、塩干、米、ゆば、豆腐、和菓子、鶏卵などの店が見られました。また、衣料、骨董品、床屋などもありました。買い物客としては、主婦層が多いのですが、若者や観光客らしき人もけっこう見られました。アーケード内はたいへん明るく客寄せの声も飛んでおり、狭い通路を擦れ違うのも少し難しいくらいさすがに市場だけあり、活気がありました。

 中央の写真は、大丸百貨店の北側にある地下に通じるオープンスペース部分を写したものです。シャネルのパネルが掛かっているところが1階部分です。最近、どこの百貨店でも海外の人気ブランドを1階フロアに取り込んでいますが、ここ大丸でも、写真に見えるシャネル、ルイ・ヴィトンなど入っており、女子校生はじめ女性客が多く見られました。ブランド人気は、まだまだ強いようです。
 ヤマトストアーの視察レポートの中でも少し触れましたが、大丸百貨店は、ここ京都店を基幹店として、周辺に衛星店のような小型店舗を複数店展開しようとしています。「良質な市街地コンビニエンスデパート」をコンセプトに1998年10月3日に山科店(京都府山科区)がオープンします。京都市繁華街イメージ

 ここ四条通りの四条繁栄会商店街では、1998年9月1日に全国で初めて「デビットカード」サービスが始まりました。四条繁栄会商店街はじめ、京都市内の10の商店街で行われており、ここ四条通りの所々にもデビットカードサービスを宣伝する垂れ幕が下がっていました。横の写真が四条通りを写したものです。
 デビットカードとは、キャッシュカードを買い物にも利用するものであり、仕組みは、キャッシュカードを小売店の端末に差し込んで暗証番号を入力すると、自動的に預貯金口座から代金が引き落とされるというものです。事前の登録手続きが不要で、手持ちのキャッシュカードがそのまま使える手軽さが売り物で、手数料もかかりません。利用金額の1%のキャッシュバックサービスも実施しており、現時点では、京都銀行、京都中央信用金庫など地元4金融機関となっています。11月からは東京三菱銀行など5行、1999年1月からは郵便貯金カードも加わり、広く観光客にも利用しやすくなります。デビットカードは、小売店の金融機関に支払う手数料が売上代金の1%程度と、クレジットカードの3〜8%より安いこともあり、順調なスタートを切ったようです。
 今、渋谷においては大規模に電子マネーの実験が行われていますし、次世代の現金に変わるデファクト・スタンダード(事実上の標準)を狙って各社で取り組みが激しさを増しています。デビットカードは、民間金融・郵便貯金合わせて約3億4千万枚発行されているキャッシュカードがそのまま使える点が強味といえます。

 最後に少し話が変わりますが、名古屋から京都に向かう新幹線の車窓から外を眺めていましたら、改めて日本の都市は自然に囲まれており、豊かな自然のすぐ近くに都市部あると感じました。日本の都市部は、家屋が密集しており、公園などの自然的要素が諸外国に比べて少ないのは、少し郊外に出ればすぐ自然に触れられることが大きく影響しているということが車窓から感じられた次第です。現在の都市部の流れとしては、単なる住むための環境整備という面から自然環境含め快適な生活空間を住環境の近くにも取り入れ始めています。公園の整備ひとつをとっても、子供たちの遊び場、地域住民の憩の場とともに、地震発生の場合などの防災拠点(避難施設)にもなります。外国のあるケースですが、地域の近くにかならず公園が整備してあり、地震などの災害の際にはその公園に避難することにより、被災時においても地域のコミュニティーが保てるようにしています。被災時にはそのことが復旧、復興を迅速に進めたとともに、一番大きかったことは、心のメンタルな面で地域の絆が失われなかったことです。日本の都市部もこれから自然との調和がとれた街へと変わっていくのでしょう。

 これから京都は秋の観光シーズンを迎えます。この日も午後6時過ぎに京都駅に着いたのですが、買い物客に混じって京都駅そのものを観光する人であふれていました。
 皆様方もこれから色づき始める紅葉のシーズンにでも“京都の秋”を歩かれてみてはいかがでしょうか。数多くある寺社の境内・庭園の紅葉も趣がありますが、嵐山・嵯峨野辺りに行かれ、渡月橋から自然を満喫されてはいかがでしょうか。11月中旬〜下旬ころが見ごろと思われます。また、行かれる前には、紅葉情報をお調べになることをお勧めします。

By Nagura

リターンイメージリターンイメージリターンイメージリターンイメージリターンイメージ