内藤記念くすり博物館
&岐阜県世界淡水魚園水族館を訪ねて 
(日本・岐阜)

2006年2月25日

 岐阜県各務原市にある「内藤記念くすり博物館」と岐阜県羽島郡川島町の東海北陸自動車道の川島パーキングエリア・ハイウェイくすり博物館外観オアシスからも入館できる「アクア・トトぎふ岐阜県世界淡水魚園水族館」を訪ねてきました。内藤記念くすり博物館は、製薬会社のエーザイの川島工園(工場)内にあります。

 それでは、まず内藤記念くすり博物館から紹介していきます。一番上の画像は、くすり博物館の外観を写したものです。また、手前に少し見える温室は、薬草植物園です。くすり博物館は、1971年(昭和46年)6月に内藤豊次によって開設されました。内藤豊次は、エーザイの創業者・内藤記念科学振興財団の設立者で「薬学・薬業の発展を伝える貴重な史資料が失われ、後世に悔いを残すおそれがある」と考え、多くの方の協力を得て、くすり博物館の開設に至ったようです。昨年(2005年)9月には、来館者110万人を超えました。

 館内の説明の前に、くすり博物館の主な活動内容として、医薬の歴史・文化に関わる史資料および図書の収集・保存・調査研究・展示・普及活動、薬草園の管理と一般公開などがあります。また、川島工園(工場)内にある厚生センターでは、“製薬会社が作る薬膳弁当”を食べることもできます。今回、くすり博物館、薬草植物園の見学とともに、薬膳弁当も堪能してきました。堪能してきました薬膳料理については、コラム「薬膳料理を食べて健康について考える」で載せておりますので、併せてご覧頂けましたらと思います。ちなみに、テレビコマーシャル、雑誌広告などでよく見られるビタミン剤・栄養保健薬の“チョコラBB”や胃腸薬の“サクロン”“セルベール”は、エーザイの製品です。

 薬と言えば、最近、テレビや新聞で耳にするジェネリック医薬品をご存知でしょうか。ジェネリック医薬品は後発医薬品くすり博物館展示物のことで、新薬(先発医薬品)の特許期間(20年〜25年)が切れると、他のメーカーも同じ成分、同じ効果の薬を製造することができます。それがジェネリック医薬品です。2006年4月1日から安価なジェネリック医薬品を患者さんが選ぶことが可能となりました。

 画期的な新薬が、新しい薬効、あるいは副作用軽減など医療の進歩改善、さらに不治の病といわれた疾病への治療方法の開発に果たしてきた役割の大きさは測り知れません。しかし、良い医薬品に多くの患者さんがアクセスできる社会であり続けるには、患者さん負担の軽減や医療財政の安定を図らなければならないという背景もジェネリック医薬品の解禁にあるようです。ジェネリック医薬品の普及までには欧米でもかなり時間がかかったそうですが、新薬のさらなる発展も大切であり、新薬とジェネリック医薬品のバランスが重要になってくるのだろうと思います。選択するのは我々個人であり、口にするものだけに、安心安全という観点から我々ひとりひとりの薬の知識も必要となってきます。

 くすり博物館には、展示室の他、ホールや図書室もあります。また、屋外には、薬草園と薬草植物園温室があります。くすり博物館の入り口を入りますと2階までの吹き抜けのロビーがあり、そこには昔の薬の金看板が幾つも掛かっています。また、ロビーには、大きな水車のようなものが置いてあります。これは、「人力製薬機」と呼ばれ、江戸時代に人間が直径4メートルの輪の中を歩くことによって石臼(うす)を動かす装置で、薬草を粉にするのに用いたそうです。ロビーでは、ベンチもあり薬草茶を味わうこともできます。行った時は、ウコン茶でした。

 今回、まず、ホールで「エーザイ川島工園での薬の製造工程」と「くすりと日本人」という紹介ビデオを観賞しました。今くすり博物館温室回は、土曜日に行ったので、実際に工場見学は出来ませんでしたのでビデオでの観賞となりましたが、平日ですと要予約ですが、10名以上で工場見学もできます。ビデオ観賞後、1階から2階にわたる常設展示室と企画展示室を見てきました。上から2番目の画像は、展示室にあるジオラマ(見せ物)の一つを写したものです。画像から雰囲気が伝わると思いますが、江戸時代の富山の薬の製造しているところを再現したものです。右端に見えるのが富山藩主の前田の殿様です。殿様が「反魂丹」製造所にお越しになっている様子で、藩を挙げて薬の製造を推奨していたようです。富山の薬売り・行商は有名ですが、その一端が垣間見られます。

 その他、展示室には、白沢(はくたく)と呼ばれる中国の病魔除けの神獣など健康への祈りに関する資料、中国医学・蘭方医学などの史資料、製薬道具やくすり看板・くすり広告など江戸時代・明治時代の資料が歴史の流れに沿って展示されています。また、今流行りの脳年齢が体験できるコーナーもあります。全自動身長体重計、体脂肪計、全身反応測定器、骨健康度計、握力計、全自動血圧計とともに、脳年齢計があります。ある意味、ここで簡単な健康診断もできます。脳年齢計は、移り変わるパソコン画面にタッチすることで、脳年齢、脳ストレス度を測ったり、脳トレーニングができます。

 上から3番目の画像は、薬草植物園温室で係のおじさんに説明してもらっているところを写したものです。約600種類の薬草・草木を育成しており、一般公開してい淡水魚水族館かめます。今回は、たまたま案内頂きましたが、4月から11月の第一日曜日には、誰でも参加できる薬草説明会を開催しています。上から3番目の画像で係のおじさんから説明を受けている植物は、エチオピア原産のコーヒーの木です。芳香のある白い花を咲かせ、果実は赤褐色でカフェインを含み、炒って皮を取り除き、粉にしてコーヒーとして飲用する点などわかりやすく解説頂きました。

 次に「アクア・トトぎふ岐阜県世界淡水魚園水族館」を紹介していきます。淡水魚水族館としては世界最大級で、木曽三川・長良川の源流から河口までと世界の淡水魚をテーマに自然環境が再現されています。館内には、魚類・両生類など約260種類、28,500もの水辺の生き物たちがいます。また、館内は、すばらしい川や山などに恵まれた岐阜の自然環境さながらの展示で、原風景というか里山の自然体験もできるような仕掛けがされています。また、館内は、完全バリアフリーになっており、車いすの方でもゆっくり展示を楽しむことができます。車いす、ベビーカーは無料でレンタルもできます。身体障害者補助犬(盲導犬・聴導犬・介助犬)との見学も可能です。いたれりつくせりです。

 上から4番目の画像は、入場ゲートを入ったすぐの中庭にいるアルダブラゾウガメを写したものです。頭部分が見えませんが、手を伸ばしている子どもたちと比較してもかなり大きなカメがご覧いただけると思います。それもそのはず、アルダブラゾウガメはインド洋セーシェル諸島などに生息している世界最大級のリクガメです。アクア・トトぎふ岐阜県世界淡水魚園水族館は、4階建てで、中庭のカメを見た後、まず4階に上がって、順番に下りてくるように展示されています。

 上から5番目の画像は、4階に上がって出てきたところを写したもので、ガラス張りの天井から陽が差し込んでいるのが伺えると思いま淡水魚水族館館内す。画像からも雰囲気が伝わると思いますが、ここでは、木曽三川・長良川上流の滝や岩などの自然環境を再現しています。最上流・源流にすむイワナ・アマゴ、森の住人クロサンショウウオが見られます。また、滝つぼを再現した水槽では、長良川を代表するサツキマスがその美しい姿を見せてくれます。

 そして、3階では、長良川の上流から中流、下流が再現されています。上から6番目の画像は、3階部分を写したもので、水槽の中では、アユやオイカワなど自然に泳いでいる風景を見ることができます。また、美濃和紙の紙すき小屋を模した展示室では、岐阜県レッドデータブック(県内の絶滅の恐れのある野生生物リスト)に記載された13種の魚類全種が展示され、それぞれが絶滅の危機にさらされるに至った理由が解説されています。

 そして、2階、1階では、世界の淡水魚を楽しむことができます。中国の揚子江、タイのメコン川、アフリカのコンゴ川、タンガニーカ湖、南アメリカのアマゾン川などまるで世界を旅しているような感覚になります。世界最大のナマズと言われるメコンオオナマズ(大きいもので全長3メートル、体重300キロ)、カラチョウザメ、アマゾンの巨大魚ピラルクー(大きいもので全長4メートル、体重200キロ)、淡水魚のエイ、鋭い歯で獲物を襲うピラニア、生物の出す電気としては最高の866ボルトという記録を持つデンキウナギなど見どころたくさんです。

 館内は、黄色いベストを着た飼育係が巡回しており、気軽に生き物のことなど質問することができます。また、時間帯によって、数種類の生き淡水魚水族館水槽物の飼育係からの餌付け風景を見学することもできます。また、土日祝日には、午前と午後に先着10名のバックヤードツアーが開催されています。(2006年2月25日現在)飼育スタッフがバックヤードを案内してくれて、表からは見えない水槽の裏側など、水族館のしくみを学習できます。

 学習という視点では、各務原市とアクア・トトぎふ岐阜県世界淡水魚園水族館のコラボレーション事業として「アクアマイスター“アクアマイスターになろう!淡水生物豆博士”」を始動しています。小学生対象で、川へ生物調査に出かけたり、ビオトープをつくって観察したり、水族館で展示されている生物について飼育係からレクチャーを受けたりと内容盛りだくさんで、生態系の仕組みから生物の生態について、全10回シリーズを通して専門的に学べます。

 今回、内藤記念くすり博物館とアクア・トトぎふ岐阜県世界淡水魚園水族館を紹介しましたが、車で10分ほどの距離ですので、併せて行かれることをお勧めいたします。また、時間的余裕があれば薬膳料理も堪能されてはいかがでしょうか。土日祝日ですと、20名以上での予約が必要ですので、仲間を誘って行かれるといいと思います。20名以上いますと、アクア・トトぎふに入館する時にも団体割引の対象となり2割安く入ることができ一石二鳥です。

 最後に、地域ブランド、地域おこし、まちおこしなどで食を活用した取り組みが各地で見られますが、アクア・トトぎふから少し足を伸ばした各務原市では“各務原キムチ”でまちおこしに取り組んでいます。“各務原キムチ”の認定店が40店以上あります。“各務原キムチ”の特徴は、各務原市の特産である「にんじん」と姉妹都市韓国春川市の特産である「松の実」を使用している点です。キムチラーメン、キムチ餃子、キムチそぼろ丼、キムチチャーハン、キムチうどん、キムチタコやき、豚キムチ定食などお店によってそれぞれキムチを工夫して出しています。キムチ好きな方にお勧めです。

By Nagura

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