川 辺(日本・鹿児島)

視察日:1995年10月6日

 川辺町は、鹿児島県の南西部、薩摩半島のほぼ中央に位置し、北は鹿児島市、南は枕崎市、西は加世田市及び金峰町に接しています。周囲を山に囲まれた盆地上に町が広がっており、古くは薩南の豪族、河邊氏により統治され川辺 イメージ(1130年頃)、その勢いは一時南島まで及ぶほどであったといいます。ここ川辺町は、農業と仏壇製造業が盛んで、伝統工芸である仏壇の歴史は、壇の浦で敗れた平家の落人達が供養一途に生きた貴重な遺産として現在も残る清水磨崖仏群が造られたのが始まりと言われています。

 町の東の山頂にある展望台からは、川辺町全体が一望できます。道路が一直線に延びており、その両側には商店街が広がっています。また、仏壇の町ということもあり、寺社仏閣が多く古い歴史が感じられる町です。小高いところにある諏訪神社へ向かう参道は、石階段が奥へ長く続いており、たいへん趣があり、昔にタイムスリップしたような気分になります。

 また平成7年4月に町内に健康温泉ランド「ふれあいセンターわくわく川辺」が誕生しました。建物は、組子細工、左右対称型、塗り、張りなど仏壇製作の技と様式を随所に取り入れたモダンな造りとなっています。中はジェット湯、露天風呂、気泡浴、サウナなどの設備を備えた大浴場、家族湯、リフト付きの身体障害者用浴室、軽食売店コーナーなどがあります。泉質は単純硫黄泉で、神経痛や皮膚病に効果があるそうです。実際に入ってみましたが、温泉ということもあり体の疲れがとれるようでした。

 川辺町の商業動向をみますと、商圏はほぼ町内に限られ、鹿児島市、加世田市に流出しているのが現状です。また、近年、町内にスーパー等大型店の進出が活発化しており、既存商店街に大きな影響を与えつつあります。このような現状に対し地元商店街は、町、商工会と協力しながら商店街(町)の活性化を図るため話し合いを進めております。平成7年3月には、「川辺町商店街再開発計画策定事業」の報告書をまとめました。

 報告書は、「豊かなる交流を求めて」を基本コンセプトに、「快適空間を形成する花と緑あふれる商店街」「芸術の香り・文化の香りのする商店街」「人と人とのコミュニケーションが発見できる商店街」「匠の心がいきづく街」「古き良き歴史と伝統を感じる商店街」をキーワードに、パティオ形式の店舗等具体的なケーススタディがなされています。

 昔ながらの日本が感じられる町という趣を残しつつ、消費者に親しまれる活力ある商店街への実現へ向け、進めていって欲しいものです。これからの街づくりが期待できる町です。

By Nagura

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