JRセントラルタワーズ(名古屋駅) (日本・名古屋)

視察日:2000年1月7日(1999年12月26日)

 今春(2000年春)、名古屋駅にグランド(全面)オープンするJRセントラルタワーズを見てきました。東海地方でコンコースイメージ一番高い展望台「パノラマハウス」(地上224メートル)の誕生となり、晴れた日には木曽の御岳山や南アルプスも望めるようです。繁華街・栄のテレビ塔、名古屋市郊外の東山スカイタワーとともに、名古屋の新しいランドマークとなりそうです。ちなみに、正月3が日だけで、この展望台には、約2万4千人もの方が訪れています。
 現在(2000年1月時点)JRセントラルタワーズは、昨年末(1999年12月23日)にレストラン街「タワーズプラザ」の一部と文頭で紹介しました地上224メートルから360度の眺めが楽しめる展望台「パノラマハウス」が先行オープンしています。そして、目玉(核)となるJR名古屋タカシマヤ&東急ハンズが2000年3月15日オープン、名古屋マリオットアソシアホテル(客室数780室)が2000年5月17日オープンの運びとなっています。その他、オフィス(オフィス部面積:9万平方メートル、1999年12月20日から順次入居が始まっています)、タワーズガーデン、タワーズテラスなどの施設も順次オープンします。

 百貨店のJR名古屋タカシマヤ、東急ハンズ、書店、CDショップ、飲食店などの入る商業施設部分(売り場面積:6万5千平方メートル)は、JR名古屋タカシマヤと東急ハンズが同フロアに同居する形で、3階〜9階まで占めており、イメージ的には、東京・新宿の南口にあるタカシマヤ・タイムズスクエアに近いものになると思われます。一番上の画像は、名古屋駅コンコースから2階部分に上がるエスカレーター部分を写したものです。エスカレーターの向こう腰に赤くぼんやりと見えるタカシマヤのイルミネーションが、1階部分からの百貨店への入り口となります。
 上から3番目の画像は、桜通り(東口:栄方面側)からJRセントラルタワーズの外観を見上げるように写したものです。画像をご覧いただくとセントラルタワーズ外観、タワーズと複数形になっていることからも別名“ツインタワー”と呼ばれており、二つの高いビルがツインになっているのがおわかり頂けることと思います。向かって右側がオフィス塔で、左側がホテル塔になっています。展望台「パノラマハウス」は、オフィス塔の最上階にあります。そして、商業施設部分は、ツインタワーを結んでいる形の低層部分となります。また、画像上の手前に縦に6つほど並んで見えるところが、シースルーのエレベーターです。

 私は、一部先行オープンしたばかりの昨年暮れ(1999年12月26日)と今年に入ってからの合わせてこれまでに、2回見に行きましたが、まだ一部オープンにもかかわらず、いずれの日も込んでいました。昨年の暮れは、夜に行き、今年に入ってからは昼過ぎに行きました。一番上の画像と3番目の画像は、昨年暮れに行った時に写したものです。上から3番目の画像に見られる行列は、展望台「パノラマハウス」に昇る直行エレベーターを待つ人たちの列です。12階から直行エレベーターが出ているのですが、この時で1時間ほどの待ちだったように思います。さすがに、最上階からの夜景を楽しむ方で込み合っていたようです。今年に入ってから昼過ぎに行った時でも、30分ほどの待ちの状態でした。空いていれば昇ってみようと思っていましたが、近いこともあり、また、いつでも来ることができると思い、今回はあきらめた次第です。
 一部オープンしているレストランタワーズプラザイメージ街「タワーズプラザ」も込み合っており、行列ができているところもありました。現在営業しているのは、16店舗ほどで、さらに3月11日に12店舗ほどオープンします。現在営業している店をざっと挙げますと、スパゲティの「洋麺屋 五右衛門」、日本料理の「加賀屋」、「東京杉並 やぶそば」、うどんすき「美々卯」、中国料理「金記美食」、「洋食 浅草軒」、ラーメンの「港南」などです。

 その他、現段階において、楽しめる無料のスポットとしては、15階にある「スカイストリート」がお勧めです。最上階の展望台「パノラマハウス」には及びませんが、スカイストリートは、地上70メートルにおける空中街路となっています。名古屋の繁華街・栄方面の東側の眺めが堪能できます。夜景もなかなかでした。夜景の画像は、写りが今一つでしたので、実際に皆様が行かれて楽しんでいただくとして、昼間の風景を上から4番目の画像で示してあります。大名古屋ビルヂング、国際センタービルなどまっすぐに伸びる桜通りが一望できます。入場料がもったいないと思う人が多いのか、名古屋人気質かここもけっこう込んでいました。

 駅ビルにおける商業施設も含んだ大型開発の先輩格として一足早く誕生したのが、同じJRグループのジェイアール京都伊勢丹、ホテルなどを複合した新「京都駅ビル」です。JRセントラルタワーズ開業に向けては、いろいろと京都駅ビルのノウハウを学んだようです。既に、JR東海は、タワーズのために中央線の特別列車「セントラルライナー」を投入しています。JR東海のダイヤ改正だけでなく、私鉄の名鉄も既に、JRセントラルタワーズ開業に合わせ、豊橋から名古屋へ向かう特急の便を増やしています。すべての路線が、名古屋に集中するようにダイヤを変更スカイストリートからの眺めしているようです。ダイヤ変更による集客効果は、すでに京都で実証されており、かなり広範囲から人を呼び込んでいるデータが出ています。しかし、逆に不便を強いられた方もいるようです。今年、頂いた年賀状の中に、ダイヤ改正により、時間が合わず、電車通勤から車通勤に変えましたという文面も見られました。

 JR東海は、タワーズの売り上げをオフィス、百貨店、ホテルの3事業合わせて、2000年度に870億円、2004年度には1710億円を見込んでいます。先程示しましたダイヤ改正など、利用者を運ぶ鉄道への相乗効果もあり、すぐ隣に名鉄百貨店を擁する名鉄でさえ、年間5億5千万ほどの増収効果があると見込んでいます。

 そして、JRセントラルタワーズの誕生により、既に、リニューアルなど始まっていますが、繁華街・栄との競争も激化しそうな勢いです。今まで、名古屋でショッピングと言えば、栄であり、名古屋駅周辺は栄の商業ゾーンに押され気味だったと言えます。名古屋駅周辺は、どちらかと言えば、元々のビジネス街としての色合いが強く残っていますが、JRセントラルタワーズの誕生により、消費動向に“新風”を吹き込みそうです。今まで、のんびりと構えていた中部地区が、これから大きく変わっていくことが予想され、ビジネスチャンスも生まれそうです。

 日本において、駅の歴史が幕を開けたのは、新橋〜横浜間(29キロメートル)に鉄道が開通した1872年のことです。それから130年近く経ちますが、その間にモーターリゼーションなど車社会が急速に広がり、今また、環境という面も含め、鉄道機関、公共機関などが見直されてきています。21世紀に向けて、名古屋駅がこれから単なる“駅”から“街”に変わっていくのか楽しみなところです。

By Nagura

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