ジェームス・グリーンロード店 (日本・愛知)

視察日:1998年1月31日

 ジェームスは、トヨタ自動車の子会社タクティーが展開しているカー用品店です。ここグリーンロード店は、ジェジェームスイメージームスの第1号店(直営店)として1996年11月21日に愛知県長久手町にオープンしました。現在は釧路市、宮城県名取市、千葉市、神奈川県相模原市、神戸市、福岡市などにFC(フランチャイズ・チェーン)展開し計12店舗となっています。そして、今年はさらに出店スピードの勢いが増しそうです。1998年は、20店舗の開業を予定しており、2002年までに100店体制を掲げています。現在決まっている出店計画は、2月下旬に宮城県宇都宮市、3月に横浜市、4〜6月には宇都宮市に更にもう1店、青森県八戸市、札幌市、福島県郡山市、茨城県水戸市となっています。これだけ出店を加速している背景には、後発ということもあり、早期にカー用品店業界内で一定のシェアを確保する狙いがあります。
 カー用品店業界は、オートバックスセブン、イエローハット、オートウェーブなどの既存店の他、日産自動車、日本石油、伊藤忠商事などの新規参入が相次いでいます。早い段階に一定のシェアを確保しなければ、自然淘汰されていく運命にあると言えます。それだけ競争も激化してきており、各社がそれぞれ特化したサービスを打ち出してきています。ジェームスイメージ

 ここジェームスは、駐車場に入りますと、まず目に入ってくるのが、広いピット(作業場)です。13台を同時に点検、修理、オイル交換などの作業をすることができます。そして、その作業風景を店内のロビーでガラス越しに眺めることができます(中央右写真参照)。自分の車の作業のチェックもできる訳です。グリーンロード店は2層構造になっており、2階には娯楽施設を備えたジェームスサロンもあり、そこでもピット内の様子をモニターで見ることができます。
 ジェームスは、充実したピットサービスで他社との違いを打ち出しています。楽しみながらというか飽きずに修理が待てるガラス張りのサービスには「見せる工夫」が感じられなかなか感心しました。行ったのは土曜日の夕方ということもあり、かなり込んでいました。ピットにも10台ほど入っていたように思います。近くには複数の大学があり、若い人たちが目立ちました。立地的には、長久手町は名古屋市に隣接しており藤ケ丘(名古屋市)からも車で10分ほど来ることができます。隣にはトヨタグループのトヨタ中央研究所があり、少しグリーンロードを豊田市の方に走りますと、トヨタ博物館もあります。直営店だけあって周りもトヨタ一色です。
 店内の商品をみますと、カーショップで通常見られるカーナビ、カーオーディオ、オイル、洗車グッズ、小物などは一通り揃っています。特にモータースポーツ用品コーナーが充実していました。インポート関連のグッズもけっこうあるように思えました。ジェームスイメージ
 また、土曜日ということもあるのか、黄色いハッピを着た店員がやたら多く目につきました。そして、店内みてますと、店員に相談しながら品定めしている人もけっこういました。お客様と擦れ違う時には、「いらっしゃいませ」と声をかけており、と言ってお客様に無理に進めるのでもなく、他の作業を進めながら自然な距離を保って対応していました。すがすがしさが感じられ、教育がよく行き届いている印象を受けました。

 グリーンロード店から自宅(愛知県安城市)へ向け車を走らせていますと、偶然にもジェームス・三好店(愛知県三好町)が目に飛び込んできました。自宅から一番近いジェームスは、グリーンロード店とばかり思っていましたので珍しいこともあるものだなと思いました。それも行きに通った道とは違う、少し遠回りして帰ろうとしていた道でたまたま見つけたのですから・・・。
 ここ三好店は建物、店内がきれいでしたので、最近できたのではないかと思われます。グリーンロード店は2層構造でしたが、三好店は1層の平屋構造で、ガラス張りのロビーとサロンが一緒になっており、広々とした空間が広がっていました。三好店の客層はファミリー客が目につきました。敷地面積さえ確保できれば、やはり1層構造の方が見やすく、昇り降りもなく楽です。三好店がジェームスの標準店舗の作りと思われます。グリーンロード店の場合は、傾斜勾配のある土地でしたので、2層構造にならざるを得なかったように思えます。(子供が遊んでいる写真は三好店の画像です)
 少し、ジェームスの基礎知識を述べておきます。標準店舗は、敷地面積3,300F以上、売り場面積800F、ピット13台想定を基準として多店舗展開を図っています。そしてジェームスとは「jms」をジェームスと読み、「jms」はJoyful Motorist Shopの頭文字をとったものです。

 自動車メーカーが系列ディーラーの経営のてこ入れなどを狙いとしてカー用品店業界へ参入している中、イエローハット、オートウェーブなどの既存店の動きも激しくなってきています。イエローハットは、中古車市場の参入を決め、千葉県長沼店で実験店を開いており、オートウェーブは、東京晴海店で自社店舗の敷地を日産自動車系のディーラーに貸して新車販売に取り組んでいます。各社、生き残りをかけて、試行錯誤の展開がなされています。
 どれだけ顧客ニーズを的確に捉え、喜んでもらえる演出を素早くできるかが決め手となることでしょう。

By Nagura

リターンイメージリターンイメージリターンイメージリターンイメージリターンイメージ