「JAPAN SHOP 2000」を見学して (日本・東京)

視察日:2000年3月2日

 「JAPAN SHOP」には、ここ3年ほど毎年行っています。視察レポート上では、2年前の1998年に「JAPAN SHOP」の模様会場イメージを紹介したことがあります。今回は、それに引き続き2回目の登場となります。コラム上では、1999年のJAPAN SHOPにおけるセミナー「中心市街地活性化シンポジウム」の様子を載せています。

 よろしければ、2年前の視察レポート、昨年のコラムも併せてお読みいただけたらと思っておりますが、今回特に目についたのは、皆さんも察しがつくと思いますが、インターネット関係の電子商取引などのシステム展示、デビットカードICカード、電子マネー、セキュリティー関係などです。

 JAPAN SHOPそのものを少し紹介しますと、臨海副都心にある東京ビックサイトで2000年2月29日〜3月3日までの4日間行われました。店舗・商業施設に関するデザイン、ディスプレイ、システム、店舗什器・設備、街づくりの中核となる商業・文化・公共施設や住宅などの建築物やその外構部に必要な各種建材・設備、景観材料などが紹介されていました。言わば、店舗・まちづくりにおける総合見本市です。

 今回JAPAN SHOPの展示を見るとともに、セミナー「第6回ICカード国際シンポジウム」、「流通交流フォーラム」にも参加してきました。今回は、セミナーにかなり時間がとられてしまい、JAPAN SHOPの展示すべてをじっくりと見る時間がありませんでした。ICカード、電子商取引などのシステムを重点的に見て、建築・建材展はざっと見ただけです。一番上の画像と下の画像が、電子商取引などの会場を写したもので、上から2番目の画像は、建築・建材展の会場を写したものです。

 会場の展示ブースを少し紹介しますと、コンビニのローソンがインター建材ブースイメージネットと店舗網を活用して始めた「econtext」、NECが同社のインターネットプロバイダー「BOGLOBE」を通じて提供している電子決済サービス、富士通が広島県熊野町で取り組んでいる商店街の電子決済システムなどが紹介されていました。安全性と商取引の手軽さが前面に打ち出されていました。
 また、会場内にある「メディアカフェ」では、入り口にお客さんと対話ができる呼び込みロボットも展示されていました。IC関係では、キーホルダー型のICタグを使って飲み物やお菓子が買えるデモンストレーションを実施しており、近未来の流通システムを体感できる取り組みも行われていました。

 その他では、やはり本格的サービス間もなく(JAPAN SHOP終了3日後の2000年3月6日から本格稼働)ということでデビットカードに関して電機メーカー、カード会社各社が競って展示していました。また、早くも新2,000円札の発行を控え、新2,000円札対応の両替機の紹介もされていました。

 セミナーについて少し紹介します。「第6回ICカード国際シンポジウム」は2日間にわたり終日みっちりあり、ICカードの現状について行政、民間、海外の取り組みなどが発表されました。会場には、300名以上で埋っており、大手メーカー各社の関係者が目立ちました。ICカードについては、コラム「多機能型ICカードの活用について考察する」で触れておりますので、併せてお読みいただけたらと思います。

 「流通交流フォーラム」は、カードプラザイメージ午後の半日のフォーラムでしたが、こちらも300名以上の方が参加されていました。基調講演の後、郊外型商業施設トリアス久山の代表取締役平山氏、中心市街地の再生に携わっている西郷氏、ヴィーナスフォートを手がけた森ビル専務の山本氏を招いてパネディスカッション(コーディネーター:法政大学矢作教授)が行われました。
 パネディスカッションの中で印象に残った言葉を少し挙げますと、「2007年をピークに日本の人口が減少に転じるなか、成長する都市という発想からコンパクトな都市への発想転換」「現代の商業施設は、消費者が単に買い物をするだけの場所ではない。人々をひきつけられる仕掛けをもち、さらにそこで商業者が育つことが大切だ」「現状の商店街が低迷している大きな要因は、新しいビジネスのふ化器として機能しなくなっていることだ。その機能を回復するためには、錯綜した利害関係を調整する協議機関などによる合意形成のシステムと起業を支援する街づくり会社など開発システムが必要。そして、どんな街づくりをするのかという、明確な戦略・ビジョンを都市自身がもつことが大切だ」などです。

 今回、ICカード、電子商取引などの各社のブースを回りましたが、メーカーにおいて単に機器を売るというポジションではなく“ソリューション”というキーワードが前面に打ち出されているのが強く感じられました。インターネットが急速に浸透しており、世の中のスピードが早いだけに、解決提案型のシステム構築が求められていると言えます。来年のJAPAN SHOPは、さらにネット上のシステムに関しては大きく変わっていることと思われます。ネット上に強みを持つ企業の台頭が予想されますし、それを如何に現実(リアルな店舗上との融合)の商取引上で提案していけるかが企業の生き残りとも言えます。

By Nagura

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