名古屋港イタリア村は、2008年5月に経営破綻しました。

ベイエリアの名古屋港イタリア村を訪ねて (日本・愛知)

2005年7月10日

 愛知県名古屋市(人口2,211,821人:2005年7月1日現在、面積326.45平方キロメートル)の名古屋港・ベイエリアにオープンしたイタリア村・名古屋港名古屋港イタリア村(2005年4月2日オープン、投資額約52億円)を訪ねてきました。オープン効果とさらに根強いイタリア人気と愛・地球博(愛知万博)との相乗効果もあって、オープン4カ月で年間目標の200万人を突破して、たいへんなにぎわいとなっています。行った日は、オープン3カ月余り経った7月の土曜日でしたが、画像からもにぎわいがご覧頂けると思います。

 名古屋港イタリア村は、古き良き時代の街並み、ゴンドラが行き交う運河、そんな水の都・イタリアのヴェネチアを再現したエンターテイメントなショッピングモールとなっています。陽気でにぎやかなイタリアの下町の街角が再現されており、イタリア高級ブランドはじめ、ファッション・アクセサリー、バッグからワイン、パスタ、チーズなどの食品まで買い物が楽しめる物販店が約50店舗あります。イタリアンテイストを堪能できる飲食店は約10店舗あり、600席もの広いスペース(貸し切りのパーティースペース有)で80種類以上のメニューが楽しめるイタリアンオーダーバイキングはじめ、調理するシーンを見ながら食べることができる新釜で焼いた出来立てのピッツァなどあります。

 その他、物販・飲食以外のエンターテイメントとして、ヴェネチアの運河を再現した水路では、カンツォーネを聴きながら古き良きヴェネチイタリア村・名古屋港アの景色を楽しめるゴンドラが人気を集めています。週末には、約1時間待ちになるほどの人気です。一番上の画像は、運河でゴンドラに乗っている模様を写したものです。上から2番目の画像は、橋の上から運河の水路を望んだもので、遠方にはイタリア風の塔も見えて、この写真だけ見ていると名古屋とは思えないほどイタリア気分を味わうことができるのではないでしょか。

 また、10世紀頃にその歴史が始まり、ルネッサンス期に最盛期を迎えたヴェネチアンガラスの数々の作品を見ることができる「ヴェネチアンガラス美術館」もあります。さらにイタリア村内では、サンマルコ楽団による演奏やイタリアにちなんだイベント・パフォーマンスがあちこちで繰り広げられています。上から3番目の画像は、パフォーマンスをやっており人が集まっている様子を写したものです。

 冒頭で述べたように、オープン効果や愛・地球博(愛知万博)との相乗効果もあり、予想以上にものすごい人で込んでおり、たしかに施設としては、イタリア風にうまく造り込んでいるなと感じた次第です。しかし、リピーターがどのくらいくるだろうかという感覚も覚えました。どイタリア村・名古屋港んどん手を変え、品を変え、やっていかなければ難しいことは確かですが、そのあたりはイタリア村もすでに考えており施策を打ち出しています。

 そして、私が注目しているのは、イタリア村単独ではなく、名古屋港というエリアです。かつては、名古屋は、せっかく海に面しているのに港の活用がうまく図れていませんでした。しかし、最近は、名古屋港水族館、名古屋港ポートビル、名古屋海洋博物館、名古屋港ワイルドフラワーガーデンに加え、名古屋港イタリア村ができて、さらに、来春(2006年春)には、アウトレットモールもできる予定です。アウトレットモールについては、名古屋界隈のアウトレットモールの動き含め後程詳しく紹介します。さらに、イタリア村界隈の開発が進んでいるとともに、名古屋港界隈のさらなる飛躍となるのが、こちらも人気が高い常滑沖の中部国際空港・セントレアとの連携です。名古屋港と中部国際空港・セントレアを結ぶ船が計画されています。名古屋港と中部国際空港・セントレアとの回遊性が生まれます。

 イタリア村のさらなる施策を打ち出していくリニューアルプランを少し紹介します。既に追加して行っているものとして、2005年7月15日から施設の周囲を巡る馬車を運行しています。また、2005年8月3日からは名古屋港内を約1時間にわたり航行するクルーザーを1日3〜6便運航しています。集客策を次々に打ち出した結果、オープン当初2時間程度だった消費者の滞在時間が2時間半近くに伸びたそイタリア村・名古屋港うです。さらに2005年9月15日からは野外ステージでバレエの公演を始めるなど、滞在型施設への脱却を加速しています。

 さらに次なる大きな目玉も用意されており、2006年2月に温泉を開く予定です。開業以来、飲食店や服飾雑貨などを中心に月商10億円に達する物販の好調が続いているようですが、周辺の競合施設が増えていることから娯楽性の高い温泉を組み入れて滞在型施設にすることで、集客力を高める戦略です。温泉施設の名称は「ローマのカラカラ湯」で、ヴェネチアンガラス美術館が入っている建物の1、2階を約9億円かけて改装し、ローマ帝国時代の浴場を再現した大浴場やサウナ、エステティックサロンなどを設ける模様です。上から4番目と5番目の画像は、イタリア村の運河横の通りと路地を写したものです。

 最後に、これから名古屋港エリアにオープンするアウトレットモールを紹介します。来年春(2006年3月)、オープンを予定しており、日本1号店となるスイスのアウトレットモール「フォックスタウン」が進出します。場所は、国際展示場の近くで、あおなみ線の金城ふ頭駅南側になります。事業費は約116億円で、売り場面積1.8ヘクタール(敷地面積3万4千平方メートル、4階建で延床面積8万2千平方メートル)に120店が入る予定です。年間300万人の来場者を見込んでおり、初年度200億円の売り上げを目指しています。

 競争相手となりこの近辺のアウトレットモールには、三重県桑名市の三井不動産運営の「ジャズドリーム長島」と2005年3イタリア村・名古屋港月4日にオープンした岐阜県土岐市のチェルシージャパン運営の「土岐プレミアム・アウトレット」があります。土岐プレミアム・アウトレットは、アメリカロッキー山脈のふもとにあるコロラドの町並みを模しており、物販78店、飲食7店(店舗面積1万7,570平方メートル、敷地面積18万2,200平方メートル)があります。初年度の来店客数を320万人に目標設定しています。

 ジャズドリーム長島は、2006年夏に増床すると発表しています。オープンした土岐プレミアム・アウトレットと2006年春にオープンするフォックスタウンをにらんだものと思われます。ブランド数は83店から130店に、店舗面積は1万4千平方メートルから2万3千平方メートルに増え、土岐プレミアム・アウトレットを大幅に上回ります。また、オープンしたばかりの土岐プレミアム・アウトレットも2007年にも増床し、巻き返しを図る方向です。土岐プレミアム・アウトレットを運営するチェルシーは、店舗面積1万5千〜2万平方メートルで開業し、2回〜3回の増床を経て最終的に2万5千〜3万5千平方メートルにするというのがパターンだそうです。

 今回、名古屋港にできたイタリア村を紹介してきましたが、2006年春のアウトレットモール「フォックスタウン」のオープンを控え、ますます名古屋港に脚光が集まりそうです。ちなみに、名古屋の属する愛知県は、国内の工業出荷額27年連続日本一(2004年9月現在)を誇っており、名古屋港の外貿貨物取扱量も東京港、横浜港を抜いて3年連続全国1位となっています。また、アウトレットモール間の競争も激化しそうで、お客さんの奪い合い、そしてブランド店の奪い合いも激しさを増しそうで、こちらも注目したいものです。イタリア村はじめ、変わりつつある名古屋港エリアを皆さんも散策されてみてはいかがでしょうか。

追記(2005.11.4):文中の2006年春オープン予定のアウトレットモール「フォックスタウン」は、2005年11月4日の新聞紙上で、早ければ2006年末にもオープンと掲載されていました。

By Nagura

リターンイメージリターンイメージリターンイメージリターンイメージリターンイメージ