デ ン パ ー ク (日本・愛知)

視察日:1997年11月18日

 デンパークは、1997年4月に愛知県安城市にオープンしたデンマークをイメージした「花・みどり・暮らしの提案」をコンセプトにつくられた農業を全面に出したテーマパークです。「日本のデンマーク」とうたわれた安城市は、デンパークイメージ農業先進地として知られており、今でも豊かな自然(農地)が広がっています。デンパークは、市政45周年の記念事業の一環としてつくられ、デンパークの魅力を伝える大使として女優の紺野美沙子さんが花の大使となっています。

 デンパークの施設内は、光、風、土、花などおおらかな自然であふれています。もちろんデンパークの外もそれにも増して見晴らす限りの豊かな自然が広がっていますが・・・。四季折々の花で飾られた3,600Fの大温室の中にデンマークの町並みを再現したフローラルプレイスをはじめ、地ビールが飲める地ビール工房、安城和牛のバーベキューが味わえるガーデンレストラン、地域の特産品をそろえたマーケット、手作りソーセージ教室など各種講座を開催しているクラブハウス、市民農園、世界の梨園、イベント広場などがあります。デンパークイメージ

 行った日は、火曜日と平日でしたがけっこう人がはいっていました。観光バスによる観光客が多く、高齢者の人が目立ちました。また、小さな子供連れの親子、女性グループの姿もありました。フローラルプレイスの大温室内と特産品売り場は、込み合っていましたが、どん曇りの寒い日でしたので、外を散策している人はまばらでした。ここデンパークは、花を売り物にしているだけあり、春に来るのが一番きれいです。気候のいい季節なら、ゆっくり屋外のファンタジーガーデン、ヨーロッパ風お花畑など散策するのも気持ちいいことでしょう。また、マーケットの建物を入ってすぐ左側にある焼きソーセージがけっこううまいです。焼きソーセージをそのまま食べるのかなと思ったら、パンに挟んで渡してくれます。あとは、ケチャップ、からしを自分の好みでつけて食べるわけですが、けっこういい味でした。全体的にみて、メイン施設のフローラルプレイスは、それなりに充実していましたが、その他の施設は、もう少し工夫した見せ方、運営の仕方など改善の余地があるように感じました。デンパークイメージ

 第一次世界大戦後、日本では農村の疲弊が大きな社会問題となっている中、碧海郡(現安城市近郊一帯)は、大正時代の終わり頃には、「日本丁抹(デンマーク)」と呼ばれるようになっていました。日本のデンマークと言われるようになった由縁は、経営が多角的で、組合組織が発達しており、教育・指導機関・指導者に恵まれていたことなど、農業の先進的な地域であったことが挙げられます。しかし、それだけでなく、人間として豊かに生きる場としての農村づくりに意欲的に取り組んでいた点が、当時日本では理想の国・模範とすべき国と考えられていたデンマークの姿と重なって見えたからと考えられます。ちなみに、当時の碧海郡は、現在の安城市、刈谷市、知立市、高浜市、碧南市の5市に当たります。この5市は、地方分権、行財政改革の流れの中、合併して愛知県内第2の都市となる碧海市の構想も進められています。

 今、日本全国各地で、いろいろなテーマパークが出来ていますが、うまくいっているところは、一握りのようです。オープン時は、集客できてもだんだん尻つぼみになっていくところが多いようです。自然など素晴しい景観があるなど施設そのもの以外に魅力があるならまだしも、その施設だけで魅力を持続・維持させるしかない場合は、かなりの努力、労力、アイデアを必要とします。ここデンパークは、まだオープンして7カ月程ですが、観光ルートの取り込み、鑑定団、地元テレビの中継など売り込みはうまくいっているようです。しかし、まだまだ改善の余地は残していますので、ディズニーランドとは言わないまでも、年月が経つにつれ魅力がさらに増すよう努力していって欲しいものです。

 また、デンパークの近くに静寂の時が流れる風雅な世界が味わえる「丈山苑」もありますので、デンパークに行かれる方は、合わせて行かれてはいかがでしょうか。

By Nagura

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