ミラクル コンビニエンスストア

記:1997.7.30

 コンビニ(コンコンビニエンス イメージビニエンスストア)と言う言葉は今や日常頻繁に使われています。コンビニエンスストアは、利便性と言う意味合いのコンビニエンスという言葉が示すように、約30坪の店舗に3,000点余の商品、24時間営業、宅配・公共料金収納代行、チケット・ゲームソフト・パッケージ旅行販売などの便利さが提供されています。コンビニを頻繁に利用する中高校生、20代前半の若者たちは、生まれた時からコンビニは存在しています。今彼ら(彼女ら)に20数年前にはコンビニなんて数えるほどしか無かったといっても果たして信じるでしょうか。流通業界においてコンビニがこのような大きな存在になり、生活上便利になったと感じている世代と生まれた時からコンビニがあり、当り前のように利用している世代とでは、利用の仕方も違うことでしょう。

 現在、日本には約48,000店のコンビニが存在しています。そして、今こう書いている間にも増えています。国民2,500人に1店の割合です。もちろん地域差はあり、人口密度が高い都市部周辺に数多く存在していますが・・・。店舗数が4万店を超えた頃からコンビニ業界も飽和点に達したのではないかとささやかれ始めました。しかし、何のその前年比伸び率等は鈍化傾向にあるものの着実に増え続けており、5万店に迫る勢いを見せています。傾向としては、大型チェーン店の伸びが大きく、単独店は減少傾向にあり、2極化の様相をみせていますが・・・。

 コンビニ業界最大手のセブンイレブンが1号店を出したのが1974年、そして現在7,000店を超えています。そして、業界2位のローソン、業界3位のファミリーマートと続いており、3社に共通しているのがグループ会社がスーパー系ということです。またこの3社の店舗展開には3社3様の違いが見られます。セブンイレブンは、ある地域に集中的に店舗展開(ドミナント展開)を図る点展開、ローソンは、大ぶろしきを広げるように、日本全都道府県に進出を図る面展開、ファミリーマートは、ある幹線道路下り線沿いに店舗展開を図る線展開というように特徴が見られます。東海地域で強味を発揮しているサークルKは、まさにドミナント展開です。

 ここで少し業界平均の数値をみてみますと、平均客単価600〜700円、1日平均来店客数650〜750人、1日平均売上高45万円のようになっています。業界の中で最も高収益を出しているのがセブンイレブンです。1日平均売上高67万円となっており、他社に比べ抜きんでています。今や親会社のイトーヨーカドーを上回る売上を計上しています。

 この間テレビを見ていたら、東北地方のある田舎町に初めてコンビニができた様子をドキュメント風に放映されていました。全国ネットのローソンだったため、町の人は都会になったような感じという声もありましたが、何と言っても驚いたのがオープン時に行列ができており、なおかつ高齢者が多かったことです。それもスーパーで買い物するような感じでかなりの量を買い込んでいました。カードなどの雑貨を買う小学生、夜はさすがに多くのコンビニで見られるように若者たちがたむろするような光景も見られました。画面を見ているだけでも年商2億はかたいという感じです。そして何と言っても微笑ましいのが、町の人が待ってましたというように喜んでいることです。1店のコンビニの進出がこんなに喜ばれて迎えられたことに、たかがコンビニ、されどコンビニと思いつつも感動しました。また、ここでも見られたように、最近では高齢者の利用率も高まってきています。

 コンビニは、まだまだ変化を遂げていくことが予想されます。今後、規制緩和により、薬の販売、外国為替業務における両替、酒類販売免許の緩和等あり、より追い風になることでしょう。また、新たな複合化も進んでいます。一時、ガソリンスタンドとコンビニという組み合わせが見られましたが、日本には思うようには定着しなかったようです。最近では、惣菜、弁当、手作りパン、カラオケなどとの複合店も見られます。また、「ロボショップ・スーパー24」という自動販売機型の無人コンビニも登場しています。

 今後、問題になってくるのが多様化するサービスの向上と合理化をどう調和を図っていくかでしょう。今や多くの小売業で使われているPOS(販売時点情報管理)、卸の集中化などで物流の合理化は十分図られつつあります。しかし、料金収納代行、宅配サービスなどは今まで以上に人手がかかり、いろいろなサービスが増えるに従い、従業員の数、従業員一人あたりの負担が問題となってきます。そして、ゲームソフトなどを販売する機械、オンラインショッピングの機械などを設置するためのスペースの確保も必要になります。限られた空間に多種多様の商品を合理的、効率的に並べているコンビニにとってスペースをどう使うかは死活問題となります。今や流通市場を引っぱっているコンビニエンスストア、どんどんいろいろな物を貪欲に飲み込んで大きくなってきたという感じです。そして更に膨らもうとしています。価値観の多様化、高齢化が進んでいく中で、これからどのようにコンビニ業界が進展していくのか大変興味深いです。まだまだコンビニ市場から目が離せません。

By Nagura

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