地震予知は困難???

記:1997.6.20

 地震予知計画を策定する文部省・測地学審議会の地震火山部会は、観測網が整備されている東海地震を含めた大規模地震の発生時期や場所などの予知は困難であるとの結論(1997年6月27日:測わに イメージ地審に報告)を出しました。大地震に対してこれまで、予知が可能という前提に立って研究や観測網づくりが進められてきましたが、同部会の結論はその見直しを迫っており、地震対策のあり方をめぐる議論が起きるのは必至の状況です。また、同部会では、予知がすべて不可能とはしていないが、警報が出せるような予知は将来的な課題とし、地殻のひずみ具合の把握など5年程度で評価可能な目標を掲げて、地道な研究を積み重ねていくなどの方向性を示しています。

 国における地震予知に関する研究の速度が落ちることは否めないようです。地震予知は、国家ばかりでなく、民間レベルでも行われています。「発光現象」「地下水異常」「動物異常」「電磁波異常」など、地震予知に向けて地道に研究を進めているところもあります。昔から「なまず」が異常な行動を起こすと地震が起きるとか言われ、皆さんも一度は聞かれたことがあると思います。鳥、犬、ワニ、その他動物は、人間より感覚が鋭く、地震の前兆を感じるそうです。また、樹木による地震予知、地震雲による地震予知の研究もされているそうです。まあ、これらの地震予知研究には、世間では懐疑的な声も聞かれますが、まったくダメと否定できるものでもありません。テレビのインタビューで独自に地震予知を研究されている方が、「まったくの根拠がなければ研究はしないが、少しでも可能性があるからこそやるのだ」という旨の言葉を言われており、それはそうだと感心しました。しかし、国家的なプロジェクトとなると、コストと成果の兼ね合いもあるのでしょうか。

 それでは、なぜ日本において地震予知が可能とされるようになったかと言いますと、1978年1月の伊豆大島近海地震(マグニチュード7)の直前にひずみ計の異常が観測され、「前兆現象と地震発生の因果関係が科学的に突き止められた」と考えられてきたためです。しかし、その後は予知につながる前兆現象をはっきりととらえられず「予知は可能」とする根拠は揺らいでいるのが現状です。

 次に国家レベルで地震予知を見ていきますと、アメリカはカリフォルニア州で進めていた地震予知研究をほぼ断念しています。しかし、ギリシャでは、地殻を流れる電流の変化で地震を予知する方法に成功したと報告しています。また、中国では、1975年2月4日に起きた「海城地震」で地震予知に成功しています。地震発生の9時間程前に「大地震発生の恐れあり」と避難警報を発令しました。中国では、現代科学の粋を集めた研究とともに自然界のあらゆる異常現象も地震予知の重要な要素として取り入れています。大地のなかには、「地震予知に適したツボ」があるといっています。

 ツボと聞いて思い浮かぶのが、阪神大震災の直前に愛知県知立市にある家庭のテレビが電磁波の影響で画面が見えなくなったという話です。ここも地球のツボのひとつなのでしょうか。人間には、体のあちらこちらにツボがあり、あるツボを刺激して痛みが走るとどこどこが悪いとわかるように、地球上にもツボが多数存在しているのでしょうか。地球上のツボがある程度特定できれば、地震予知だけでなく自然界で発生するあらゆる予知が可能となるかも知れません。

 地震予知が本当に可能なのか、それとも無理なのかは、まだまだ長い時間が経過しなければ結論は出てこないのでしょう。しかし、少しでも可能性があるのなら、とことん追及していく姿勢は必要です。各国に地震予知研究を見ていて感じるのが、アメリカ、日本の研究というのは、科学的というか数値的な研究に重きを置いており、逆に中国は、科学的なものだけでなく自然界というものをベースに研究を進めているという感じがします。アメリカ、日本的な研究と中国的研究が融合すれば、何か新しい展開が生まれそうな感じがします。

 そして、まず今我々がやらなければならないのは、地震災害に強い環境(都市)づくりと地震災害に強い住民づくり(危機管理)でしょう。

By Nagura

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