宅配ビジネスが今熱い

記:1997.6.18

 宅配と一口に寿司 イメージいっても今やいろいろ出回っています。昔は、宅配の原形とも言われる新聞、牛乳、ヤクルトなどの配達があり、家に居ながらして届けてもらえるものといえば、そば、うどん、寿司、どんぶり物などの食事を調理して届ける出前が主ではなかったのではないかとおもいます。また、酒屋、米屋、クリーニング屋等の御用聞きも頻繁に訪れたように思えます。今では、ほとんど見られなくなった牛乳配達が、健康指向の消費者が増えており、復活の兆しをみせているという声も聞かれます。

 宅配と言えば、最近ではピザの宅配が有名ではないでしょうか。中には、ひとつのエリア(地域)に複数のピザチェーンが展開しているところもあります。ピザ業界は、寡占状態になりつつある中にあっても、情報力を武器に新規参入を図っているところもあります。ピザ宅配のように、時間厳守ができるシステムとしての「デリバリー」という英語も一般的になりつつあります。

 また、掃除代行、老人ケア(介護)、パソコンの個人指導等の出張サービス、食材持ち込みパーティー、食材配達等その場で調理するケータリング、会議の出席者への弁当、通夜客への精進料理などの仕出しなどもあり、広い範囲で考えますと、無店舗販売、通信販売、テレビショッピング、インターネット上のバーチャルモールなども宅配のひとつともいえます。

 いろいろな宅配が市場として成り立っている背景には、コンビニが今やあたりまえになったように消費者がわがままになったことと、社会・生活環境が高度化、多様化して頼らざるを得ないという面などがあると思います。

 そして、今後キーワードとなってくるのが、高齢化でしょう。高齢者向けの宅配ビジネスは大きく飛躍すると思われます。商店街の衰退が叫ばれている中で、商業者は固定客づくりと共に配達を初めとしたアフターサービスに力を入れています。また、平成9年度の中小企業白書では、高齢者ほど商店街を利用しており、必要としていると述べられています。この点からの商店街の在り方を探っていく必要もあるでしょう。

 もうひとつのターゲットが、社会の高度化によって、掃除、食事代行など家事一般を任せて、自分なりの時間を作り出そうとしている人達でしょう。お金を払ってでも他人に任せて、自分達は有意義な時間を過ごそうという考え方が広がっています。要するに時間をお金で買うという感覚でしょう。仕事に例えれば、雑務を外注に任せて、本当に時間をかけなければならないことに集中するという形態が、生活シーンにおいても自然に行われようとしています。

 宅配に限らずこれからの商売における成否を分けるのは、「情報力」でしょう。各業界は、情報収集能力の強化に力を入れており、小売店においても、卸・メーカーへ情報に関するサポートを要望する声が高くなっています。情報を収集分析するシステムづくりと共に、重要となってくるのが人間の能力向上、要するに人材確保が必要となってきます。ハード(システム)、ソフト(人間力)両面、バランス良く整えなければ、これからの流通業界で生き残っていくことは難しいでしょう。

By Nagura

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