「九州ベンチャー大学」に参加して

記:1999.7.21

 1999年7月17日(土)に行われました第4回「九州ベンチャー大学」に参加して参りました。九州ベン九州ベンチャー大学チャー大学は、100名を超える九州の地場企業経営者らが賛同して起業を目指す人たちを育て・支援するという目的で立ち上げられた実践交流会です。九州のベンチャー熱をさらにあおりたいとの思いから経営者サイドの賛同者は増え続けているようです。「東京の大企業にすべてを牛耳られてはたまらない」という博多っ子の意地もあるようです。九州ベンチャー大学の参加対象者は、独立・社内ベンチャー・新規事業志向のサラリーマン、OLなどで特に参加制限はありません。福岡を中心に九州内からの参加者が多いようです。今年の4月から毎月第三土曜日に行われており、今回が第4回目になります。

 私はたまたま九州ベンチャー大学に参加されている方の紹介を受けて、今回一日体験という形で参加させて頂きました。当日は、60名ほどの方が参加されており、20代〜30代を中心に40代〜50代の方も見られました。女性も1割ほど参加されていました。

 最近日本においてもベンチャーを支援しようという動きが出てきています。資金等援助するインキュベーター、個人が援助するエンジェルという言葉も聞かれるようになってきました。また、社内ベンチャーという言葉も新聞紙上などにおいてよく見られるようになってきました。各企業が閉塞感から新規事業にかける思いと社内のモチベーションを高めようという狙いがあるようです。先月の新聞紙上でJR西日本のベンチャー第1号の記事が紹介されていました。JR西日本ならではのなかなか的を得たサービスです。事業内容は、自転車レンタルショップ「駅リンくん」で、名前の通りに駅にレンタルの自転車を設置するというものです。これが人気のようです。大阪府大東市にあるJR学研都市線・住道駅に設置した自転車レンタルショップ「駅リンくん」は、会員が450人を超え、当初用意した300台の自転車を上回り追加している状態です。人気の原因は、レンタル会員は月2千円と駅周辺の駐輪場料金より安いこと、乗降客数が多い割に駅発着の路線バスが少ないこと、快速電車が止まることなどの相乗効果が働いたようです。電鉄会社にとって放置自転車の減少にもつながる自転車レンタルショップ「駅リンくん」は一石二鳥とも言えます。首都圏でも西武鉄道や京浜急行電鉄が駅前自転車レンタルのサービスを展開していますが、JR西日本のベンチャー提案者のもとには、在阪の私鉄各社から「現場を見学させて」といった申し出が増えているようです。

 話を九州ベンチャー大学に戻します。九州ベンチャー大学の大きな特徴は、より実践を基本としていることです。時間的には、10時30分〜13時30分まで、途中トイレ休憩はありますが、昼食をとることなくみっちり3時間行われます。流れは大きく二つに分けられ、実際に事業を立ち上げ苦労して大きく育て上げてきた経営者から学ぶ点が一つ、これから事業を立ち上げるに当たっての戦略を学ぶ点が一つです。進め方は、ただ講義を聞くというスタイルではなく、ディスカッション形式が取り入れられています。アメリカ的に言えば、MBA(経営学修士・ビジネススクール)形式であり、古来日本的に言えば、寺小屋形式といったところでしょうか。
 具体的に第4回「九州ベンチャー大学」を述べますと、ゲスト経営者として、福岡で地域一番店の九州一の洋服リフォーム(株)スコッツの下田社長が事業立ち上げ当時の失敗談を交えながら、経営者としての姿勢、考え方について指南されました。事業を立ち上げるに当たっての戦略については、数多くの書籍を出されているランチェスター経営(株)竹田陽一氏が中小企業における「弱者必勝の経営戦略」について話されました。

 九州ベンチャー大学の仕掛け人は、博多で広告代理店を経営する栢野さんという方で、「九州ベンチャー大学」以外にも「不況撃破懇談会」「早朝勉強会」「転職脱サラセミナー」など様々な交流会を立ち上げていらっしゃいます。九州ベンチャー大学の講師人は、ほとんど手弁当で参加されていらっしゃいます。九州ベンチャー大学の設立趣意書には、場合によっては出資をしてもいいが、それよりも“魚の取り方を教える”“気づかせる”というより実践ということが謳われています。子や孫に自分の未来を託すように、「経営の里親」として距離を置いて付き合うという姿勢が謳われています。

 今回、九州ベンチャー大学に参加させて頂きまして、ベンチャーを目指す受講生よりも、講師人、運営サイドの方々のパワーがひしひしと感じられました。九州の方の心意気といったものでしょうか。独立・ベンチャーを目指す九州地区にお住まいの方にとって、非常に有意義な機会を提供していると思います。独立・ベンチャーを目指すお近くの方は、是非参加されて、自らの道を切り開いていかれてはと思います。

 最後に余談ですが、九州ベンチャー大学の発起人の一人でもある(株)ドウイットナウの蔀(しとみ)社長が7月10日にオープンした回転寿司で遅い昼食を味わってきました。蔀社長は、九州最大の宅配すしチェーン・ふく鮨三太郎を展開しています。回転寿司はその延長線上という位置付けと思われます。宅配すしチェーンを展開しているだけあり、ネタが新鮮でおいしかったです。中でも目を引かれたのがオペレーションです。席の前にある液晶画面を触れる(操作する)ことにより自分が食べたい寿司のリクエストができるのです。そして、そのリクエストした寿司がわかるように、皿の上に乗せたカップの上に「リクエスト」というシールが張ってあります。食事後、蔀社長と少し話させて頂きましたが、事業を成功に導いてきただけに、なかなか豪快な方でした。

By Nagura

リターンイメージリターンイメージリターンイメージリターンイメージリターンイメージ