本格化し始めた環境(エコ)への対応

記:1998.3.23

 最近、テレビ、新聞、雑誌などでリサイクル、省エネなど環境への取り組みが頻繁に取り上げられるようになっていると感じられていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。環境イメージ昨年12月の京都で行われた地球温暖化防止会議あたりから流れが急速に変わってきたように思います。
 環境への企業の取り組みも本格化をむかえており、また、ひとりひとりの生活の中においても取り組みがおこなわれつつあります。

 国際環境管理規格「ISO14001」に関しては、業種、企業規模、部門の枠を超えて、取得を目指す企業、自治体などが激増しています。「環境」という問題は、今後21世紀に向けて企業等が生き残っていくためには、避けては通れない道となってきています。もはや、環境を無視しては、許されない状況ということでしょう。

 流通業界を見ても、「大店法」廃止後の「大規模小売店舗立地法」では、「ごみ」「交通渋滞」「騒音」などの環境問題がより重視される法となります。このあたりの流れはコラム「大店法廃止後の21世紀に向けての商業環境を考える(97.12.2)」をご覧いただけたらと思います。

 また、今後の環境に関する法規制・改正も目白押しとなっています。97年4月の「容器包装リサイクル法」、97年6月の「廃棄物処理法の改正」に始まり、今後、「家電リサイクル法」、「省エネ法の改正」そして先程の「大規模小売店舗立地法」などが待たれています。
 家電リサイクル法は、2001年4月からの施行を目指しており、大まかにはテレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機の4製品についてリサイクルの義務を負うというものです。電子レンジも指定品目に加わるのではないかとも見られています。
 省エネ法の改正は、自動車や電気機械メーカーに製品の省エネ性能を競わせる基準値の設定に「トップランナー方式」などの導入がポイントとなっています。

 環境ビジネスという観点からみていきますと、日本は、高度成長期に発生した水俣病、四日市ぜんそく、イタイイタイ病などの公害問題を克服してきた国です。技術系の環境ビジネスに関しては、非常に高い技術力をもっています。他の国々へ働きかけ貢献できる力は十分持っています。
 しかし、この技術系の環境ビジネスをハード部分と考えますと、ソフト部分の環境教育とか環境アセスメント(環境影響評価)などの分野は、これまでの日本の公害問題を克服してきた歩みの中では、あまり育まれてこなかったのではないかと思います。環境団体のグリンピースのような組織も日本では、当時はなかったように思いますし、企業側主導で動いてきたように感じます。
 最近では、日本でも各NGO団体等もできてきており、流れが変わってきています。コマーシャル、広告などを見ても、少し前までは、ボルボなどの外国メーカーが環境広告を謳うくらいでしたが、今では、トヨタ、ソニー、キリンなど様々なメーカーが打ち出してきており、珍しくもなくなってきています。環境に対応した取り組みは、当り前、普通のことと感じていらっしゃる方が多くなってきていることと思います。このように、環境への対応は、ものごとをするに当たっての「基本的なこと」と認識されるようになっていくことは良い傾向と思います。
 書店においても、環境書籍の専門コーナーが設けてあったり、インターネット上でも環境情報が充実してきています。また、エコツアーなるものが人気を集めてきています。エコツアーとは、旅という人間の移動に伴う環境負荷を最低限にとどめ、さらに旅を通じて環境保護への理解を深めようという趣旨で企画されている新しい旅の形です。具体的には、自然や文化を訪ねるととに、植林を行ってきたり、森林の保護活動として、下草刈りを体験してくるなど様々な取り組みが行われています。エコツアーなる取り組みも、商業ベースに流されるのではなく、環境教育の一貫として定着していく分には、いいと思います。要は、参加されるひとりひとりの志にかかってはいるのですが・・・。

 これからは学校教育においても、環境に対する教育は必要になってきます。環境への取り組みというのは、長い年月と地道な努力が欠かせません。急によくなるというものでもありません。小さい時から、なぜ物を大切にしなければいけないのか、など環境への影響をしっかり理解、認識させていくべきでしょう。理解、認識していけば、自然な行動となって表われてきます。そのことが、また次の世代へとつながっていきます。
 今、まさにひとりひとりが、環境についてしっかりした認識を持つべき時がきています。

 また、環境に関するコラムとして、「動き始めた環境(エコ)への対応」(1997年9月15日付)も載せてありますので、併せてお読み下さればと思います。

By Nagura

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