防災の日に地震について考える

記:1997.9.1

 今日は9月1日です。防災の日です。今から70年以上も前の1923年9月1日に死者・不明者14万人余(マグニチュード7.9)の被害を出した関東大震災が発生しました。この関東大震災を忘れることなく不測の事態に備えるために1960年に9月1日が防災の日に定められました。この日には、全国各地の学校、企業、自治体等では、地震に備えて防災訓練が防災イメージ行われています。

 今日テレビ、ニュース、新聞等では、各地の防災訓練の模様を伝えていました。見ていて感じたのが、従来からのマニュアルに則った訓練から、不測事態に対応するための訓練も行われいることです。また、負傷を負った被災者を、負傷の重度に応じて治療、搬送等を振り分けるトリアージの訓練も行われており、より実際に地震が起こった場合に対応できる実戦的な取り組みも見られました。

 本当に地震はいつやってくるかわかりません。そして、一度大地震が発生すれば、一瞬のうちに近隣社会とのつながりをずたずたに引き裂いてしまいます。まだ記憶に新しい阪神大震災を思い起こせば、容易に理解できると思います。地震への心構えとしては、ひとりひとりが自分の命は自分で守るという姿勢が大切です。地震発生直後は、大変混乱していてたとえ自治体といえども、救援までにはタイムラグが発生します。そのため、最低地震後3日程度は、自分が生き残れるだけの水、食料等は用意しておくことです。そして、何よりも大切なのが、地震直後の一致協力した近隣住民による救助・救援活動です。阪神大震災でも、近隣の人々のよって救助された人が一番多いというデータがでています。

 地震に対する備えとしては、やはり日頃からの近隣の人々とのつきあいが震災時には大きな力となります。各地域でいろいろな耐震化などの防災への取り組みが行われいますが、地震というのは一瞬のうちに襲うため、自分ひとりだけが助かるような場合は少なく、他人が助かることが自分が助かることにつながっています。公共施設、娯楽施設など多数の人が集まるようなところでは、特にこのような視点からの取り組みが重要となってきます。

 阪神大震災は、早朝に起こったということもあり、家屋の倒壊、家の中における家具などの転倒による圧死者が90%近くにのぼりました。固定していない大型テレビ、家具、本棚などのおいてある部屋で寝ている場合は、危険の中で寝ているようなものです。一番良いのは、家具など何もない部屋で寝るのがベストなのですが、そんなゆったりとスペースをとれる家庭は少ないことでしょう。まずは、できるところから家具などの固定をすることです。部屋の中を見渡して、倒れそう、落ちてきそうなものは、固定するか排除することです。特に寝ている時に頭付近に落ちてきそうなものは注意が必要です。地震が起こった際、最初の一揺れに耐えてくれれれば、その間に起きて逃げることができます。私も、パソコン、テレビ、本棚を固定し、部屋の一角にラジオ、懐中電灯、笛、靴などの地震に対応するためのものを揃えました。いつ地震が起こっても対応できるように心構えをもっておくことが大切です。

 政府の地震調査委員会は、「日本の地震活動 被害地震から見た地域別の特徴」を公表しました。これは、専門家でなくても地域の地震活動のようすがやさしく書かれており、自分が住んでいる場所がどのような場所なのか、わかりやすく解説したものとなっています。自治体の防災計画を改訂する際の参考となるとともに、一般住民ひとりひとりが知っておくべきことでもあります。一般向けには、政府刊行物センターで10月上旬(1997年)には発売されるそうです。値段は、4,000円程度(390ページ)ということです。購入されてみては、いかがですか。家庭医学事典のように一家に一冊あっても良いものでしょう。

By Nagura

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