関東大震災から80年目を迎えて

記:2003.9.1

 9月1日は、防災の日です。関東大震災が起こった日でもあります。関東大震災は1923年(大正12年)9月1日11時関東大震災から80年58分32秒に発生し、日本の歴史上、最大の被害(マグニチュード7.9、死者・行方不明者14万人超)を出しました。今年は、関東大震災からちょうど80年にあたります。

 わが国は、地震以外にも、津波、台風、豪雨、洪水、土砂崩れ、火山噴火、雪氷災害など、さまざまな自然災害が起こりやすく、今年(2003年)7月末に起きた宮城県北部の地震も大きなつめ跡を残しました。特に近年、東海地方において、海溝型地震である東海地震や東南海地震とともに内陸型地震が懸念されています。東海地震は、静岡県西部・駿河湾一帯を震源とするマグニチュード8クラスの大規模地震にともなう強いゆれや津波などの被害が広い範囲で起こると予想されています。平成13年に国の中央防災会議において、東海地震の想定震源域が50キロメートルほど愛知県寄りに見直され、平成14年4月に地震防災対策強化地域が名古屋市など58市町村に拡大されました。

 また、東南海地震は、東海地震が起きれば同時発生が起きると予測されており、熊野灘を震源としたマグニチュード8クラスの大規模地震が予測されています。最後に起きたのが、1944年(昭和19年)の昭和東南海地震です。平成14年7月に「東南海・南海地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法」が公布されました。

 東海地震に関して、2003年7月28日に中央防災会議(会長・小泉首相)は、地震防災基本計画を見直し、地震の予兆を捕らえた場合は、発生の切迫度の応じて「観測情報」「注意情報」「予知情報」という3段階の地震情報を公表することを決めています。遅くても、来年(2004年)1月5日までに適用するとしています。防災の準備はこれまで、東海地震発生の有無を検討する「判定会」を招集した時点からでしたが、適用後は「注意情報」の段階で始まることになります。

 「観測情報」で、自治体などは情報収集や連絡体制を強化します。「注意情報」で、学校の児童の帰宅や旅行自粛の呼びかけ、救急や消防、医療関係者らの派遣準備や物資の点検などを始めます。また、「注意情報」は、気象庁によると技術的には、最も早い場合で地震発生の半日前に出せますが、発生直前の場合もあります。情報を出せるのは、地震の発生の直前に、プレート境界のすべり現象が観測網でとらえられた場合に限られるということです。それ以外の場合は、通常の地震と同様に、何の情報も出ないまま、突然揺れに見舞われることになります。

 末尾に示してある地震一口メモのなかでも触れておりますが、まず、家庭でできる日頃の備えについて数項目挙げていきます。まず、“地域のコミュニティを大切にしよう”という点です。地域で行われる防災訓練には積極的に参加し、いざというときのために、地域の人たちとコミュニケーションを深めていくことが安心感につながっていきます。次の“家族ミーティングを開こう”という点です。自宅での安全確保、地域避難場所の確認、また家族が離れ離れのときに起こることも考えられますので、お互いの連絡方法や避難場所を話し合っておくことが必要です。その他、“非常持出し品を用意しよう”“住まいの耐震力のアップをはかろう”などという点です。いざというときは、ただちに避難しなくてはなりません。そんなときに備えて、3日分を目安に非常持出し品を常備しておくことが大切です。また、住まいの耐震では、耐震性を知り、改修を始め必要な備えをすることが大切です。耐震診断を受けたり、家具類は倒れないようにトメ金などで固定することが大切です。

 関東大震災から80年が経って、都市の防災力は果たして高まっているのだろうかという議論が聞かれます。最近もニューヨークの大停電で、世界的な都市がパニックに陥りました。ロンドンでも、同様に、大きな話題に至りませんでしたが数時間にわたって停電して、一時都市機能がストップしました。関東大震災が起こった80年前に比べ、今は、生活の装備率が向上しているだけに、それに頼ってしまって、いざという時にパニックになる確率があがっているのだろうと思います。我々、人間自身が、ハイテクばかりに頼らずに自然のなかで生きるという術をもう一度呼び戻す時がきているような気がします。

 本当に地震はいつやってくるかわかりません。一番大切なことは“自分の身は自分で守る”という心構えです。そして、最低3日間は生き延びるだけの水、食糧などを用意しておくことです。

 地震についての必要最低限の備え(知識)については、「地震一口メモ」に載せていますので、一度ご覧いただき参考になさって下さればと思います。また、以前に、ある市の地域防災計画策定(地震対策編・一般対策編)に携わったことがあり、年2回、防災の日(関東大震災の起こった日)、阪神大震災の起こった日近くに、防災にちなんだコラムを今回同様に載せております。地震防災に関するコラムは、検索コーナー・テーマ別から見ることができますので、併せてご覧下さいませ。

By Nagura

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