バーンズ&ノーブル(アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス)

視察日:1997年10月1日バーンズ&ノーブル イメージ

 バーンズ&ノーブルは、ニューヨークに本社を持つ書店チェーンで、書籍小売業のあり方を変えたとまで言われるほどの書店です。多層階にまたがる店舗では、12万タイトルを超える本と1,500の雑誌、新聞が販売されています。広くとられた通路と見やすい売り場表示が買い物のしやすさを提供しています。同時に、シェーカースタイルのテーブルと椅子、アールデコ調の照明(テーブルランプやトーチ等)が居心地の良さを作り出しており、ゆっくり“拾い読み”をしてもらえるようにデザインされています。また、デザインにおいては、この店の周辺の雰囲気、嗜好にマッチすることに特に気を配り、クラシックなデザインが採用されています。

 バーンズ&ノーブルの店内は、広々としています。書籍の陳列の仕方はそんなに日本の本屋と変わりません。何が違うかというと、ところどころにテーブルと椅子があることです。最近、日本の書店でもテーブルと椅子を置いて、“ためし読み”のサービスを始めているところもありますが、まだまだ少数の店舗で、それもけっこう制約があるように思えます。バーンズ&ノーブル イメージ

 特に、ロサンゼルスで行ったバーンズ&ノーブルの2階がすごいです。左にレイアウト図を示しましたが、中央にカフェがある他、書籍が並べてあるところどころにもテーブルと椅子、ソファーが置いてあります。使われ方を見ていますと、テーブルと椅子は、学生風の人が占めており、文献等調べるためにバーンズ&ノーブルを利用しており、論文などの作成を行っているように見えました。また、ゆっくりくつろげるソファーでは、一般客が“ためし読み”をのんびりとしていました。日本で言うと、何か書店に来ているというよりも図書館に来ているというイメージの方がぴったりきます。

バーンズ&ノーブル イメージ バーンズ&ノーブルの満足を保証するポリシーは、“自由なためし読み”であり、立ち読みだけでなく、各棚に1台の割合で机が用意されており、自由に時間制限なく“座り読み”ができることを掲げています。本という商品は性格上(著作権の問題)、お客様がお買い上げ、乱丁などがない限り、原則として返品・返金は受け付けられないものです。そのために、使用時不満にならないように商品を徹底して吟味して貰おうという意図があります。また、売り場案内サービスも徹底しています。案内係、検索コンピューターなどが設置されています。

 本を選ぶ時は、のんびりとゆっくり、疲れずにそして時間を気にせずに選びたいものです。それを満足させる雰囲気がここバーンズ&ノーブルにはあります。落ち着ける雰囲気があるのです。

 書店というスペースは、知識、情報がいっぱい詰まった場所であり、一冊、一冊本を手にとった感触が違います。本を購入する時は、買う前に内容を確かめますが、案外本を手にとった瞬間の感触で決まっているようにも思えます。購入した本を最後まで読めるかどうかは、私の場合、最初の50ページくらいすんなり、没頭して読めたかどうかで決まっているような気がします。機知に飛んでおり、内容のある本というものは、さっと読み進んでいくものです。バーンズ&ノーブルのような書店が日本でも増えてくれば、ゆっくり店内で50ページほど読んでから買うこともでき、購入の失敗もなくなることでしょう。

 また、今回のアメリカ視察全体を通してのコラム「'97アメリカ流通業視察を終えて」も合わせてご覧いただければと思います。

By Nagura

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