第45回安城七夕まつり (日本・愛知)

視察日:1998年8月9日

 45回目を迎える安城七夕まつりが、1998年8月7日(金)から9日(日)の3日間にわたって、テーマ「きっとある あなたの安城 夢ロマン−願い星 かなえ星 みつけたー」で行われました。安城七夕まつりイメージ

 地元に住んでいながら、10数年ぶりに安城の七夕まつりを見てきました。毎年、安城市役所に勤める友人たちから駐車場整理などでたいへんだったという話に交え、七夕まつりの様子は伺ってはいたのですが・・・。
 今、日本全国で中心市街地における商店街の衰退が叫ばれている中、このような祭を底から支え、中心となっている多くは、地元商店街の商業者たちです。
 安城市でも国の補助金で商店街を整備したり、安城市全域におけるスタンプ事業(サルビアスタンプ)も昨年から行われており、果たして安城七夕まつりの実態はどうなっているのだろうかと気になっていた次第です。
 なかなか見に行く時間がとれず、ちょうど、豊橋で行われる勉強会「国際流通研究会」に行く機会があったので、少し遠回りをして安城七夕まつりが行われている安城市街地を歩いてきました。少々ローカル的な話になりますが、名鉄の南安城駅からJRの安城駅まで歩いてきました。豊橋に行くには、名鉄の新安城駅から直に行けば近いのですが、新安城から南安城まで電車で行って、そして豊橋へはJRを使い、JR安城駅から行った次第です。

 真っ昼間の12時半頃から13時半頃にかけて、ゆっくりと歩きました。この日は多少風はあったのですが、それでも暑かったです。この暑い時間に、それほど人出はないだろうと思っていましたが、けっこう人が出ており、盛り上がりを見せていました。夜はさぞかし身動きが出来ないほど、ものすごい人だろうと思われます。暑いこともあり、ジュース、氷、ビールなどが売れており、射的の露店では子供たちで賑わっ安城七夕まつりイメージていました。また、似顔絵を描いてもらっている人もけっこういました。
 しかし、人は出ていましたが、昔と比べると迫力というか、華やかさは、中心市街地商店街の苦しい経営を反映してか、かなり薄れてきていました。吹き流し、くす玉などの飾りつけもそうですが、笹の数そのものがかなり少なくなっています。昔は、華やかに飾り付けられた笹のトンネルをくぐり抜けるような感覚がありました。逆に今は、夜に散策すれば、ほんものの天の川が笹の間から望めるかも知れませんが・・・。
 その中でも、華やかさを演出していたのが、ミス七夕たちでしょうか。ちょうど、JR安城駅のデッキ部分でミス七夕たちのゆかた姿の撮影会をやっていました。中央の写真がその模様ですが、30名近くの本格的なカメラを持った人たちが彼女らをぐるっと囲んでいました。また、今年の流行なのか、「天使の羽」を背中につけた女の子たちがけっこう見られました。

 今年の第45回安城七夕まつりの人出は、3日間で過去最高の120万人(全盛期は5日間開催していた)を記録しています。安城の七夕まつりは昭和29年に、国鉄(現JR)安城駅前の本町発展会の商人たちが中心となって、市内および近郊農家の暇な時期にあたる旧暦の7月7日に合わせて「夏の観光資源」にしようという願いをこめて計画されたのが始まりです。
 「デンパーク」の入場者数の好調に加え、今年は盛り上がった安城七夕まつりといったところでしょうか。商店街のみならず、地域経済全体の景気づけにつながればと思います。毎年、岡崎の花火と重なるのですが、今年はカレンダーの関係上、重ならなかったことも好影響していると思われま安城七夕まつりイメージす。

 この日は、先程も述べましたが、豊橋で行われる勉強会「国際流通研究会」に参加するため、ネクタイを絞めており、皮のカバンを下げて、デシカメを片手に持って歩いていました。そのためか、ビールを片手に持ったおっちゃんから「お仕事、ご苦労です」と声をかけられました。あまりに暑いので、こちらもビールを飲みたくなりましたが、実際にビールを飲んだのは、勉強会が終わってからでした。
 勉強会「国際流通研究会」は、コラム「講演「顧客満足(CS)研究講座」を聞いて(1998.7.12)」の中でも紹介しました日野氏が所長をしている(株)モア経営研究所の主催で行われました。今回の勉強会は、アメリカの流通最前線における成長企業の共通点、ポリシーの研究、コンビニでも売られている若い女性に人気の白瀧酒造の新しいタイプの日本酒「上善如水」のマーケティング戦略などについて突っ込んだ議論がされました。参加メンバーもコンサル、経営者、税理士など多岐にわたっており、討議内容のレベルも高く、非常に充実した内容でした。

 最後に安城市近辺情報を載せておきます。中心市街地活性化法を含むまちづくり3法については、コラム「地方自治体の力が問われる時代へ(1998.6.7)」の中でを述べましたが、安城市でも中心市街地活性化事業「まちなか再生事業」の補助内示をとっており、今年度は商店街などの基本調査を行っていく模様です。
 また、安城市を含む三河地区は、安城市、刈谷市、知立市、高浜市、碧南市の5市(旧碧海郡)の合併による碧海市の構想が持ち上がっています。衣浦東部広域行政圏協議会の安城市、刈谷市、知立市、高浜市、碧南市の5市の住民5,000人に行ったアンケートによると、現在の行政の枠を越えた連携への関心度を見ますと「非常に興味がある」と「やや興味がある」の合計は48.7%となり、半数近くの人が関心を示しています。その他では、7割以上の人がこの地域に住み続けたい意向を持っており、福祉都市、住宅都市としての整備を望んでいます。
 まちづくりへの回答を見ますと、「緑豊かで美しいまち並み整備・快適な環境づくり」が63.5%、「高齢者が安心できる地域社会づくり」が58.8%、「災害に強い安全なまちづくり」が53.5%、「地球環境に配慮し、生活・生産を見直す」が46.6%となっており、高齢化社会、地域の防災性、環境問題への関心の高さが伺えます。

 この地域(三河・尾張)は、少し郊外に行けば、豊かな自然がたくさん残っており、海あり、山あり、気候にも恵まれ、農作物もたくさん取れます。それに加えモノづくりの盛んな地域でもあります。そんな中、唯一の欠点は、文化・歴史・自然を豊富に持っていながら、うまく表現(アピール)できていないことではないかと思います。眠っている観光資源を掘り起こしていくことが、この地域のさらなる活性化につながっていくことでしょう。

By Nagura

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