一見、発明とは関係なさそうな業界があるが、そんな業界であっても発明は活かされ、時に大きな成果を残す。

会員の亀井さん(千葉県)も、ファッション界に発明を活かして活躍しているファッションデザイナーの一人である。その亀井さんが考え出したのが、自然界の草花や貝等の立体物を生地にそのままの色彩で印刷するというもの。今回、そのノウハウ指導とシステムの使用料ということで、年間300万円で契約を結ぶことになった。

亀井さんは、自然物を描くときに、その色彩を正確に再現できず、コストと時間がかかりすぎることを悩んでいた。そこで思いついたのが、自然物を潰すことなくコピーを転写紙にとり、それを衣服に転写することであった。コピー時に影をなくす工夫と制作過程でバインダー剤等を塗布して、検査にクリアする衣服の縮率、印刷部の耐熱性および色落ち防止性を実現させることに成功したのである。

専門技術を磨くということは大切なことである。その中で、既存の技術を身につけるだけでなく、新しい技術、表現力等の創造を追及した先には、常に新しい技術が生まれる。

亀井さんの次の目標は、この技術を他のメーカーや業界に広げることである。ファッションだけでは生まれなかった新しい生きがいに、発明活動の素晴しさが見えた。