前回の続きとして、商品コンセプトの設定と新規マーケット提案についてのやり方を検証してみましょう。

商品コンセプトを明確にする
まず、図1のように「楽しめる定規」が、商品コンセプトとしてあげられています。これは、従来の定規との商品性の違いを明確にするものです。発明をアピールする際に、機能を一番に主張する人がいますが、それでは、商品性がぼやけてしまいます。つまり、何を目的にして作られたものなのかを明確にし、それを前提にして、機能を説明することで、全体の商品としての良さをわからせます。ここでは、定規を筆記具としての機能面で捉えるのではなく、ホビー感覚にしようとする点が表われています。そして、図2のような使い方を説明します。

ターゲットと販売の提案
そして、そのホビー性から考えられるターゲットの提案をしたのが図3です。これで、購買層、つまりターゲットを提案します。また、それらの購買層に買わせるための提案図4をしています。これは、商品として売るときの参考になるもので、企業に新商品販売の切り口を提案するとともに、最終的な販売先、販売方法へと導く布石になるのです。

そして図5のように、どこで売るのかを提案するのです。それをメーカーにイメージさせることで、採用の大きな販売材料になるといえるでしょう。

以上、山本紘一さんの企画書のポイントを紹介しました。これを、トータル企画の一参考事例として、皆さんの企画書に活用しましょう。