企画書の知識やテクニックについて、今まで話をしてきたこと自体、広い企画書の概念の一部でしかありません。しかし、今の段階でこれ以上知っても、周辺のことにのみ意識が散ってしまい、発明のポイントが不明確になってしまいます。

そこで、今回からは今までの知識をもとに、さまざまな事例を参考にして、それぞれの売り込み文書のエキスを抽出して学ぶことにしましょう。

細田淑子さんの「ボビンホルダー」に関する売り込み文書の事例
はじめ細田さんが、売り込み文書の添削を受けに来たときは、文字だらけの書類で、発明のポイントがわかりませんでした。

そこで、「特許の明細書をマンガにしてみなさい」と指導しました。そして、でき上がってきた書類が右図です。(一部抜粋) びっくりして聞いてみると娘さんが手伝ってくれたとのこと。書類の文書を絵で表わすことの違いを、皆さんも認識できることでしょう。

今まで皆さんが考えていた売り込み文書の考えと、それを効果的に見せるという一つのテクニックを用いた文書であるこの書類事例を比較すれば、まだまだ皆さんの売り込みもうまくなるはずです。